Project/Area Number |
01560306
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
畜産化学
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
大谷 元 信州大学, 農学部, 助教授 (30109201)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 鶏 / 鶏卵 / 特異抗体 / IgY抗体 / 抗体のプロテア-ゼ消化性 / 抗体の比較検討 |
Research Abstract |
鳥類の母から子への受動免疫機構として母鳥の血清抗体が卵黄に移行することに着眼し、特定の抗原を産卵鶏に注射しておけば、それに対する抗体が鶏卵中に移行し、その抗体、あるいは卵全体を機能性食品素材や医薬品として利用することを考え、利用に際して生じる基礎的問題について検討した。具体的には、(1)産卵鶏に注射した抗原に対する抗体が効率よく卵にできるか?(2)卵から分離した抗体を従来のほ乳動物の血清から分離した抗体と同様に利用できるか?の2点からである。その結果、(1)に関しては、抗原の注射を繰り返すことにより低分子の蛋白質に対しても多量の抗体が卵黄にできることを示した。また、この抗体の生産に関する検討時において、特定の免疫条件下で卵黄抗体レベルを測定することにより、近年注目されている免疫賦活活性(アジュバント活性)の有無を判定できる方法を示した。免疫賦活活性は現在、主に細胞培養やラジオアッセイを合わせた方法やマウスやモルモットの生体を用いて調べられているが、今回示した方法はそれらと比べて安価で容易、安全、かつ動物に与える苦痛が少なく、近年問題化している動物福祉の点からも良い方法と思われる。尚、これらの成果の一部は、Agric.Biol.Chem.に印刷され、一部は1990年3月に開かれる日本畜産学会大会で報告するとともに、論文としても準備中である。さらに、(2)に関しては、現在免疫剤や試薬として用いられている牛乳IgGや家兎IgGと比べて卵黄抗体は、熱、酸、プロテア-ゼのいずれに対しても不安定であることからその利用に際しては、そのことを充分認識しておくべきであることを示した。尚、科学研究補助金の設備備品費で購入した高速液体クロマトグラフと分光光度計検出器は(2)の検討において使用した。また、得られた結果は、1990年3月に開かれる日本農芸化学会大会で報告するとともに、論文として公表するため準備中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)