研究課題/領域番号 |
02556039
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
金川 弘司 北海道大学, 獣医学部, 教授 (00111162)
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研究分担者 |
石森 久雄 雪印乳業(株), 受精卵移植研究所, 研究員
清家 昇 雪印乳業(株), 受精卵移植研究所, 主席研究員
菱沼 貢 北海道大学, 獣医学部, 助手 (30183578)
高橋 芳幸 北海道大学, 獣医学部, 助教授 (70167485)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1992年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1991年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1990年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 受精卵(胚) / 凍結保存 / ガラス化 / 胚の融合 / 核移植 / 単為発生 / 胚の凍結 / 胚の分離 / 凍害防止剤 / 電気融合 / 性別判定 |
研究概要 |
本研究では、胚の体外操作(凍結、分離、融合)に関する基礎的ならびに応用的研究を押し進めて、以下の成果を得た。 胚の凍結保存に関する研究では、凍害防止剤として糖アルコールと糖を併用する急速凍結法について、マウス胚を用いて多くの基礎的知見が得られ、マウスでは初期胚だけでなく未受精卵子にも有効な凍結方法であることが実証された。この急速凍結法は、ヒツジ胚の凍結保存法としても有効であることが確認され、さらに、ガラス化低温保存についても検討を行い、新しい2種類のガラス化溶液を開発した。この新しいガラス化溶液は、マウス胚のガラス化に極めて有効なだけでなく、ウシ胚のガラス化にも有効であり、ガラス化したウシ胚をrecipientに移植して多数の産子が得られた。 胚の分離および融合技術を応用した胚のクローニングに関する研究では、まず胚の切断2分離による双子生産および分離割球の染色体検査による性判別に成功した。さらに、核移植を用いた胚のクローニングに関する研究では、マウスの卵子ならびに胚を用いて電気融合条件をはじめ、核移植に必要な各種の基礎的な検討を行い、多くの知見を得た。とくに、除核した未受精卵子に核体を移植して作出した核移植胚の初期化にとって、核体の細胞周期が重要であることを見い出した。すなわち、細胞周期の初期ステージにある細胞核を移植することにより、初期化が高率に起こることが判明し、初期の細胞周期にある4および8細胞期胚の細胞核を移植した核移植胚から世界で初めてのクローンマウスの作出に成功した。
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