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酸化物単結晶の成長及び欠陥発生に与える融液対流抑制効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04227226
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東洋大学

研究代表者

勝亦 徹  東洋大学, 工学部応用化学科, 助教授 (60204442)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード融液成長 / 酸化物単結晶 / 融液対流 / 原子拡散 / 直接観察 / 成長界面
研究概要

この研究は、酸化物単結晶の融液からの成長機構及び、結晶欠陥発生に与える界面付傍での物質輸送の影響を原子レベルで明らかにすることを目的として行われた。平成4年度は、融液対流抑制の効果をより明確化するため、完全に融液対流が抑制されたガラス内部での単結晶成長に着目し、結晶成長に与える原子拡散の効果を検討した。容易にガラス化し、融液からの結晶成長とガラスからの結晶成長を相互に比較可能なほう酸リチウムを標準試料として選び、高温試料台を備えた顕微鏡を使って、結晶成長過程をVTRに録画した。得られた画像から成長形への原子拡散の効果についての解析を行った。
結晶成長への原子拡散の効果を明確にするため、種々の組成を持つほう酸リチウムガラスを試料として用い、単結晶成長界面近傍にLiあるいはBの過飽和層を形成しやすくした。試料は約700℃で結晶化し始めた。ガラス内部で成長した結晶は8面体のLi_2B_4O_7単結晶であった。結晶は約100μmのサイズまで8面体のまま成長し、その後、角の部分から異常成長が始まり、最終的にはファイバー状結晶に覆われた球晶となった。8面体単結晶は球晶の核となっており、核の大きさは用いたガラス試料の組成(X=B/Li+B比)により大きく変化していた。ガラス組成が成長した単結晶の組成(Li_2B_4O_7組成X=0.67)からずれる程、核の大きさは減少した。また、Bリッチ側ではLiリッチ側よりも急激な核のサイズの減少が見られた。これは成長界面近傍でのLi、B原子の拡散の大きさの違いによるものと考えられる。原子拡散速度のより大きなLi過剰組成では、界面での過飽和が解消されやすく、その結果大きな8面体核が成長したものと考えられる。
完全に対流を抑制した融液成長の実現は宇宙空間でも困難であり、この研究の結果は極限状態の貴重なシミュレーションと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Katsumata: "Moisture contents of Li_2B_4O_7 glass and single crystals" J.Crystal Growth. 121. 737-742 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] T.Katsumata: "Preparation of starting materials of β-BaB_2O_4 by zone melting" J.Crystal Growth. 123. 597-600 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] T.Katsumata: "Non-wetting container material for growing lithium and barium borate crystals" J.Crystal Growth. 125. 270-280 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] T.Katsumata: "Growth of lithium borate crystals from the vitreous state" Proceedings of the 6th topical meeting on crystal growth mechanism. 445-450 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 勝亦 徹: "新しいSAWデバイス用単結晶" 超音波TECHNO. 4. 57-60 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] T.Katsumata: "Growth and characterization of Li2B407 single crystals grown by novel Bridgman techniques using graphite container" J.Crystal Growth,.

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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