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第四紀気候変動が湖の天然の栄養状態に及ぼした影響について・・・琵琶湖とバイカル湖のボーリング・コア討料の解析から

研究課題

研究課題/領域番号 05740337
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 地球化学
研究機関東京大学

研究代表者

豊田 和弘  東京大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10207649)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード気候変動 / 富栄養化 / 琵琶湖 / バイカル湖 / ボーリング・コア / 古降水量 / 堆積物 / 鉄マンガン比
研究概要

湖の富栄養化は大きな環境問題であるが、そのバックグランドといえる天然状態での湖の栄養状態(酸化還元状態や生物生産性)と気候変動との関係については研究が皆無である。本研究では構造湖で堆積盆の沈降により数十万年以上も現在と同様な水深を保ち続けていた琵琶湖やバイカル湖のボーリングコア試料をもちいて第四紀の氷河期間氷期の繰り返しと湖の栄養状態にどのような因果関係があるか調べることが目的である。当初は過去の琵琶湖の栄養状態の変化は堆積物の水酸化物相中の鉄マンガン比を測定することで推定できると考えていた。琵琶湖の1400mボーリングコアの最上部の120mの80試料について、還元剤で酸化物相中を抽出した後ICP発光分析法で、試料中の水酸化物相中の鉄マンガン比の値をだし、これまでの研究データと比較した。氷期が降水量の少ない時期に、現在のような間氷期が降水量の多い時期に対応すると考えられる。各種分析データの文献値から、降水量の多い時期は約25mから表層面まで、約65-95m、約130-145mであり、鉄マンガン比の値の値にそれに対応した変化があればと期待したが、値は約10-30とかなり変動するが、あまり対応関係はみられない。鉄やマンガンと似た挙動のヒ素についても放射化分析で分析してこの3元素から栄養状態の変化に対応する地球化学的指標を考察するよう現在分析中である。過去の富栄養化状態のもう一つの指標である珪藻の数の分析については、0-20mと60-80mにやや総数の多い時期があり、降水量の多い時期にやや対応しているが、明確な関係ではない。また珪藻の総数は局所的な栄養状態や水の流れが関係してくるので、地球化学的指標との相関も必ずしもよくはないと推察される。バイカル湖中南部100mコアについては現在バルクの化学分析のみであり、細かい間隔での分析は日米露の共同研究のため手筈が整わず、まだ試料の入手がすんでおらず実現していない。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 豊田和弘: "Comprehensive investigation of lake Baikal core 323-PC1." Special Issue of Soviet Journal of Geology and Geophysics (Geologiya i Geofizika). 34.No.11. (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 豊田和弘: "Geochemical History of Ancient Lake Biwa in Japan. -----Chemical indicators of sedimentary paleo-environment in a drilled core." Palaeogeography,Palaeoclimatology,Palaeoecology,. 101. 169-184 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 福田功一郎: "Kintics of the a-to-a'H polymorphic Phase Transition of Ca_2SiO_4 solid solutions." J.Am.Ceramic Soc.,. 76. 1821-1824 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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