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アポ蛋白CII欠損症患者の遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 05770791
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 内分泌・代謝学
研究機関(財)冲中記念成人病研究所

研究代表者

大久保 実  冲中記念成人病研究所, 研究員 (60241238)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードアポ蛋白CII / 高中性脂肪血症 / スプライシング / 遺伝子
研究概要

93年度の研究により、生後6日目に著しい高中性脂肪血症を呈したアポ蛋白C-II(apoC-II)欠損症の遺伝子変異を明らかにした。
ApoC-II遺伝子の4つのエクソンとエクソン-イントロン接合部の全塩基配列を決定したところ、患者の第2イントロンのdonor splice siteに-塩基置換(G→C)を同定した。この変異は正常で存在する制限酵素Hphlの認識配列を失わせるため、この領域を含むPCR産物をHphlで消化すると、restricition fragment length polymorphism(RFLP)が生じる。これを利用して患者家系を分析した結果、患者はこの変異のホモ接合体で、父母はヘテロ接合体、弟は正常であった。さらに同じ第19染色体上にクラスターを形成するapo Eの多型性との関係を見ると、apo Eisoformは両親がE3/4、患者がE4/4、弟がE3/3であった。
現在までにapoC-II欠損症の遺伝子変異は世界で10例前後の報告があるが、第2イントロンのdonor splices siteの一塩基置換(G→C)は1988年にFojoS.SらによりC-II_<Hambunga>として一家系が報告されているものと同一の変異で、本家系が世界で二例目である。本家系では、apoC-IIの一塩基置換はapo Eの多型性(E4)と共に両親から遺伝しており、C-II_<Hamburg>の家系でE3,E2と共に遺伝していることから、C-II_<Hamburg>とは独立に起こった変異と考えられた。
この一塩基置換により正常なmRNAのスプライシングが障害され、apoC-II蛋白が欠損するという疾患の分子生物学的メカニズムを同定した。
以上の成果は、一部を1993年度日本動脈硬化学会冬季大会で発表し、現在投稿準備中である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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