• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

自明でないトポロジーを持つ非等方宇宙における重力波

研究課題

研究課題/領域番号 06740222
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関京都大学

研究代表者

早田 次郎  京都大学, 総合人間学部, 助教授 (00222076)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード宇宙論 / 重力波 / トポロジー / 偏極 / COBE
研究概要

第一の目的は、宇宙論的スケールの重力波が宇宙の非等方性やトポロジーによってどのような影響を受けるのかを明らかにすることであった。この目的のために、具体的なモデルを構成する必要性があった。まず、4次元時空に平面対称性を課し、さらに対称性のある面に対して周期境界条件を課してトーラス的なトポロジーを持った時空を構成した。このモデルは非等方性も持っており今の目的にかなったものである。
次に、このモデルに関するアインシュタイン方程式を解くことにより宇宙の時間発展を明らかにした。さらに、こうして構成された背景時空上で摂動を考えることにより重力波を考察した。
解析の結果を理解するには、背景場の性質をタイヒミューラーパラメーターと呼ばれるトーラスの形を特徴づける量で表現するとよい。背景場のトーラス部分のツウィストがないような時空の時間発展を考えると、その上の重力波は背景場の影響で振幅を変化させるが偏極は独立性を保ったままであることがわかった。一方、背景場のトーラス部分のツウィストが時間とともに変化するような場合、重力波は振幅を変化させるとともにその偏極がまざりあうという現象がおきることが明らかになった。
このことから、宇宙論的なスケールの重力波の偏極の様子を観測すると宇宙の非等方度やトポロジーを知ることができるのではないかと考えられる。実際には、膨張宇宙での重力波の量子力学的生成率を計算し、その強度や偏極を知ることが必要となる。さらに、それとCOBEの観測データを比較することにより我々の宇宙のトポロジーが決定できるはずである。この点に関してはまだ研究中であり結果を出すまでにはいたっていない。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 江沢康生: "Effects of Topology on the Gravitational Wave" Phys.Lett.B. 335. 131-135 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi