ラパマイシンの血中濃度と急性拒絶反応抑制との関係

研究課題番号:06771054

代表者

  • 1994年度

    • 福永 周司
    • 研究者番号:90261073
    • 久留米大学・医学部・助手


この研究課題のドキュメント

研究課題基本情報(最新年度)

  • 研究期間

    1994年度

  • 研究分野

    胸部外科学

  • 審査区分

  • 研究種目

    奨励研究(A)

  • 研究機関

    久留米大学

  • 配分額

    • 総額:900千円
    • 1994年度:900千円 (直接経費:900千円)

研究概要(最新報告)

ウサギ頚部異所性心移植モデルを作成し、ラパマイシン(RAPA)及びサイクロスポリン(CSA)を耳介部静脈内に投与し(60日間)、血中濃度の測定及び副作用の確認を行った。

実験群は、I-a群:RAPA 0.05mg/kg/day, I-b群:RAPA 0.1mg/kg/day, I-c群:RAPA 0.5mg/kg/day, I-d群:RAPA 1.0mg/kg/day, 及び II-a群:CsA 2mg/kg/day, II-b群:CsA 5mg/kg/day, II-c群:CsA 10mg/kg/day, II-d群:CsA 15mg/kg/dayとした。

その結果、RAPA 0.05mg/kg/day (I-a群)では60%が生着不良、かつその時の血中濃度は1μg/L以下、RAPA 0.1mg/kg/day (I-b群)では90%が生着かつその時の血中濃度は3〜10μg/Lで食欲不振かつ体重減少等の副作用も10%以下であった。しかしRAPA 0.5mg/kg/day 以上の投与群では、副作用の発現が強く認められるとともに、血中濃度も10μg/Lより50μg/Lと巾が広く、今回の実験ではRAPAの投与域は0.1〜0.5mg/kg/day、有効血中濃度も10μg/L前後であることが示唆された。また、食欲不振に伴うものと考えられるが、RAPAの血中濃度10μg/L以上では、約30%に腎機能、肝機能の異常を認め、血液生化学検査にても安全に投与しうる有効血中濃度域が極めて狭い事が示唆された。一方従来のCsAは、2mg/kg/day投与で60%、5mg/kg/dayで90%以上の生着、血中濃度も30μg/L以上(2mg/kg/day投与群で約50%)であれば生着は良好であり、今回投与した15mg/kg/day(血中濃度60〜130μg/L)でも肝機能の異常はII-d群(15mg/kg/day)で10%に認められにすぎず、有効かつ安全であることが示唆された。

以上、今回RAPA及びCsAの投与量、血中濃度、副作用の発現の比較を行ったが、RAPAの安全投与域はCsAに比し狭く、投与に際する利点は、CsAに比し少ないことが示唆された。

このページのURI

http://kaken.nii.ac.jp/d/p/06771054.ja.html