研究課題/領域番号 |
07660387
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
桑原 幹典 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (10002081)
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研究分担者 |
稲波 修 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (10193559)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 一酸化窒素(NO) / マクロファージ / MGD / 電子スピン共鳴法(ESR) / インターフェロンγ / リポポリサッカライド / ラクトフェリン / スピン捕捉法 / 単球 / 一酸化窒素 / スーパーオキシド / スピントラッピング / 電子スピン共鳴法 / メチルグルカミンジカルバメート |
研究概要 |
本研究では、マクロファージの成熟過程に於ける、生体防御機能に重要な役割を表す一酸化窒素(NO)の生成能力を調べる目的で、インターフェロンγ、リポポリサッカライド(LPS)、ラクトフェリンによる成熟過程によるNO合成酵素(iNOS)の誘導とその活性を評価した。方法はiNOSの誘導はwestern blotting法、NOの測定は生じたNOをMGD-Feと反応させることにより、NOを安定化させ、電子スピン共鳴法により測定した。またグリース反応も用いて定量した。チオグリコレートで誘導したマウスの腹腔マクロファージを単離し、大腸菌由来のリポポリサッカライド(LPS)とインターフェロンγ(Inf-γ)存在下で培養したところ、経時的に培養液中にNOの蓄積を示すNO_2^-+NO_2^-の増加が刺激後24時間まで時間依存的に増加することが示めされた。更にMGD-FeでNOを直接測定してもNO_2^-+NO_2^-とパラレルに増加することが示され、このMGD-Feを用いたスピン捕捉法がNOの定量に用いることが可能であることが示された。またiNOSの特異的抗体を用いたウェスタンブロッティング法によりiNOSの発現そのものを調べたところ、時間依存的に蛋白質としても発現していることが明らかとなった。炎症の際に顆粒球よりラクトフェリンが差生されるが、この免疫学的意義を検索するためにLFのマクロファージからのNO生成に及ぼす影響を評価した。すると、LF単独ではNO生成には影響は無いが、Inf γでのNOの生産量をLF共存下では約1.5倍にも増強することが明らかになった。また鉄を含まないアポラクトフェリンではこうした効果が無いことが見いだされた。これらの結果はLFは炎症部位でのマクロファージの成熟を促し、殺菌能を高めるNO生成能を導く作用があることが明らかとなった。
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