研究課題/領域番号 |
07750379
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加藤 祐次 北海道大学, 工学部, 助手 (50261582)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 光薄膜 / 高分子薄膜 / 中空導波路 / センサー / 多重共鳴吸収 / 赤外ファイバー |
研究概要 |
光薄膜の多重共鳴吸収を用いた超細径中空ファイバー型光センサーの開発を目的として、中空導波路の製造プロセスの改善、更に理論的な検討によるセンシングデバイスとしての有効性を検討した。結果は以下のようにまとめられる。 1.超細径伝送路の製作技術の確立 赤外領域で重要とされるEr:YAG、CO_2レーザ光用の高性能な伝送路の実現のため、内径540〜700μm、長さ1m程度のポリイミド及びフッ素樹脂内装銀中空導波路の製作手法を確立することを目的として、製作条件の改善を中心に検討を行った。基本的には、母材パイプに内面精度が高くフレキシブルな石英キャピラリーチューブを用いて、内面に銀及び高分子層を成膜する工程である。このプロセスの中で、銀層成膜時における銀鏡反応条件およびポリイミド層成膜時における乾燥条件について詳細な検討およびプロセス改善を行った結果、光学特性の観点から導波路の安定した製作が可能となり、またプロセスの改善に伴う低損失化も図ることができた。更に、従来まで2μ以上の中赤外領域での特性評価に加え、可視・近赤外領域における特性評価を行った結果、製作した導波路の内装高分子層の膜厚の均一性が従来のものに比べて非常に向上したことが明らかとなった。 2.中空導波路のセンシングデバイスへの応用のための基礎検討 高分子層内装中空導波路をセンシングデバイスの性能について理論的に基礎検討を行った。測定原理はセンシング媒体と高分子層との相互作用による光の干渉効果の変化であり、この原理では光の絶対量に変化に依存せず安定な手法である。検討事項については、液体の屈折率の濃度依存性や環境温度に対する高分子層の屈折率及び膜厚の変化に依存する光の干渉ピークのシフト量との関係を中心に調査した結果、センシングデバイスの基礎特性として液体の屈折率に対して比較的精度の良いセンシングの可能性が見いだされた。
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