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新しい固体NMR法による膜タンパク質の分子配向解析

研究課題

研究課題/領域番号 07750985
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 高分子構造物性(含繊維)
研究機関東京農工大学

研究代表者

出村 誠  東京農工大学, 機器分析センター, 講師 (70188704)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード固体NMR / 脂質膜 / 膜タンパク質 / 配向 / 化学シフト異方性
研究概要

同位体ラベル法と固体NMR法を用い、その利点を生かして高活性を有する状態でのメリチンやグラミシジンAのような膜ペプチドの原子レベルでの立体構造解析をするためには、配向した脂質二重層中に膜ペプチドを埋め込み配向を制御する必要がある。本研究では脂質二重層の配向系を作製し、化学シフトが線形を支配するためにリン脂質の状態に線形が極めて敏感である31Pを測定核として、固体31PNMRによりそれをモニターした。ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)を有機溶媒に溶解、それをガラスプレート上に均一に広げ、サンプルホルダー中に積み重ねた。約60%に水和し、両端をシリコン栓とエポキシ系の接着剤を用いて密封し、45°Cに保ったインキュベータ-中に放置し、配向試料とした。配向試料についてガラス面(脂質のアルキル分子はガラス面に垂直)と磁場方向が垂直もしくは平行となるように設定して固体31PNMR(JEOL GX400 NMR測定モードGated high power decoupling)を測定した。その結果、約60%に水和したDMPCの無配向パウダーパターン(isoは等方ピーク)、約一週間、45°Cに保った配向試料をガラス面が磁場BOに垂直になるように設定し測定、およびガラス面が磁場BOに平行になるように設定し測定した各固体31PNMRスペクトルのピークは、乾燥粉末(運動なし)のパウダーパターンと大きく異なり、アルキル分子軸を中心として回転する軸対象運動を行っていることをを示していること、また、主ピークの位置は著しく異なり、それぞれは(1)におけるσ||σ⊥の値に対応した。このことより本実験条件にて作成された配向試料は、おおむねDMPCのアルキル鎖がガラス面に垂直に配向しており、軸対称運動を行っていることがわかった。さらに、この配向脂質膜に、モデルペプチドを導入することによって、脂質中のペプチド配向を直接観測することに成功した。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Asakura: "The Relationship between Amide Proton Chemical Shifts and Secondary Structure in Proteins" J.Biomol.NMR. 6. 227-236 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] T.Asakura: "A Theoretical Calculation of The Amide Amide Proton Chemical Shifts of Ribonuclease H and Leucine Zippcr" Rept.Prog.Polym.Phys.Jpn. 38. 601-604 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] T.Asakura: "^2H Labeling of Silk and 2H NMR Analysis of Oriented Silk Fiber," Rept.Prog.Polym.Phys.Jpn.38. 605-608 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] T.Asakura: "High-Resolution Solid State ^<13>C NMR Spectroscopy of polypropylene with Very High Syndiospecificity" Polymer J.28. 24-29 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] T.Asakura: "Structural Analysis of Uniaxially Oriented ^<13>C Labeled Poly(ethylene terephtalate)Films Studied with Solid State ^<13>C n.m.r." Polymer. (in press). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 朝倉哲郎、出村誠: "絹生産設計 新繊維科学-ニューフロンティアへの挑戦-" 通商産業調査会, 5 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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