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抗腫瘍性大環状ラクタム抗生物質ビセニスタチンの合成と機能化

研究課題

研究課題/領域番号 08245216
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

柿沼 勝美  東京工業大学, 理学部, 教授 (90092543)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード抗がん物質 / 絶対立体配置 / 鈴木カップリング / 不斉アルドール反応 / 不斉エポキシ化反応 / 大員環形成
研究概要

放線菌Streptomyces sp.HC-34の代謝産物として単離されたビセニスタチン(Vicenistatin)は20員環からなる大環状ラクタム配糖体で、大腸ガンをはじめとするヒト固形ガンに効果を示すことから内外で注目されている。本研究では、ビセニスタチンのモデル化および多機能化により抗腫瘍性の化学的本質の一つを合成化学的に解明することを目的として、その絶対立体配置の決定とともに全合成について検討した。
大環状ラクタム部の絶対立体配置について、まずビセニスタチンから酸化分解・誘導体化により6位・7位を含む部分と18位を含む部分をそれぞれ取り出した。一方(S)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸メチルおよび(S)-シトロネル酸から立体化学既知の反応でそれぞれに対応する標品を合成した。NMRによる比較を行い、それらの絶対配置を6S,7S,18Sと決定した。
ラクタム部の全合成については、Wittig-Horner反応またはラクタム形成反応を最終的な20員環形成の鍵反応とすることとし、18位を含むC14-C19のアミンフラグメントを(S)-シトロネロールから、C7-C13フラグメントをシクロプロピルメチルケトンから合成し、Pd触媒によるスズキ法にてカップリングさせた。さらに、選択的脱保護及び酸化によりアルデヒドへと導き、Evansの不斉アルドール反応にて6位及び7位の絶対配置を構築し、C5-C19部を合成した。これをさらに変換・延長し、大員環構築の前駆体2種の合成に成功した。現在、閉環反応を検討している。
糖質ビセニサミン部についても、trans-2-ブテン-1-オールの不斉エポキシ化及びそのイミダ-トの閉環を鍵反応として合成を進めるとともに、ジアセトングルコースからの変換による経路についても併せて検討している。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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