研究課題/領域番号 |
08455048
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工学基礎
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
川端 和重 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20261274)
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研究分担者 |
小野寺 彰 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40142682)
根本 幸児 (根元 幸児) 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60202248)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | 双晶 / 断続運動 / 境界 / 形態 / カオス / スケーリング / エイジング現象 / エンジング現象 / 双晶変形 / 高速運動 / 有機結晶 |
研究概要 |
有機単結晶(TMTSF)_2Xに発生した孤立した双晶面は一定の応力下で継続運動を行う。この運動様子を精密に測定し、以下の結果を得た。 1形態:光学顕微鏡・原子間力顕微鏡および走査型電子顕微鏡の観察により数10nm以下の幅で平面的であり,運動中も光学顕微鏡の精度内で平面的である。2運動全体:一定応力下においても、境界の運動速度は場所によって変化し、場所によっては停止と運動を繰り返すという断続運動を示す。3場所依存性:速度は結晶中の場所ごとに変化する。平均速度で運動の空間依存性は規格化できることから、速度を支配している要因として結晶に固定したピンニングがある。停止と運動は同一運動要因に支配されていると言える。4応力依存性:臨界応力が存在し、臨界応力付近において運動状態にホップ分岐的な断続運動と連続運動の間の移り変わりがある。5待機時間依存性:境界が通過してから再び通過するまでの時間(待機時間)が長くなるほど、同じ応力でも速度は遅くなる。また待機時間を非常に長くした極限では速度は一定値に漸近する。これより、待機時間の間に運動支配する要因に緩和現象が起こっている。結晶内の場所によって待機時間を変えて運動を観測した結果、この緩和は境界自体に起こるのではなく、結晶の各部分で起こっている。6温度依存性:運動速度は温度の上昇に伴って増加する。しかし上昇下降の温度サイクルに対して速度上昇しつづける場合がある。よって単純なポテンシャルを熱的に励起するという現象だけでは理解できない。
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