研究課題/領域番号 |
08457084
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
皆川 知紀 北海道大学, 医学部, 教授 (40001903)
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研究分担者 |
佐藤 雄一郎 北海道大学, 医学部, 助手 (00291229)
小華和 柾志 北海道大学, 医学部, 講師 (90234806)
伊 敏 北海道大学, 医学部, 助手 (40292007)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | サルコイドーシス / ロドコッカス菌 / サイトカイン / 肉芽腫形成機序 / Th1タイプ / IFN-γノックアウトマウス / Th1細胞 / IFN-γ / Th2細胞 / IL-10 / IL-4 / Th1タイプサイトカイン / Th2タイプサイトカイン / ノックアウトマウス |
研究概要 |
サルコイドーシスは、非壊死性肉芽腫が各種臓器に形成される原因不明全身性炎症性疾患である。これまで患者病的材料を用いて、病因の追求及び患者の免疫学的側面をサイトカインネットワークから追求してきた。一方で、マウスを用いた実験的肉芽腫形成モデルについて追求してきた。 1.病因については結核説、プロピオニバクテリウム説が現在の所有力であるが、それらのいずれかが単独で発症させる可能性は少なく、むしろ多因子の背景があるところへある種の感染が引き金となつている可能性が強い。我々は非病原性であり、土壌細菌(環境細菌)出来でもあるRhodococcus aurantiacusも原因の一つになりえるとの立場から検索したが、患者リンパ節からは有意には分離されなかった。 2.サルコイドーシス患者の免疫学的特性としてツベルクリン反応が陰性であるアネルギーがあるが、それは全身性の肉芽腫反応の結果であり、免疫不全を意味しない。患者リンパ節の肉芽腫病変よりIL-1、TNFα、IFN-γが検出されるが中でもIFN―γは血中レベル、病勢と相関している事を明らかにした。免疫組織染色などからもサルコイドーシス肉芽腫形成はThlタイプの反応の結果であることを明らかにした。 3.Rhodococcusをマウスに静注すると肝臓、牌臓、肺などに典型的な非壊死性肉芽腫が形成されるが、これもサルコイドーシス同様Th1タイプの反応の結果であることを明らかにした。 4.IFN―γ遺伝子ノックアウトマウスにRhodococcusを静注しても肉芽腫形成は起こらないがIFN―γを補充してもこれは回復しない。これはIFN―γが肉芽腫形成を引き起こす直接の因子ではない事を示唆することから、現在この不明の因子について検索中である。
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