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戦略的変化を捉えるための事例研究法の意義

研究課題

研究課題/領域番号 08730066
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 経営学
研究機関一橋大学

研究代表者

沼上 幹  一橋大学, 商学部・付属産業経営研究施設, 助教授 (80208280)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード事例研究 / 法則定立的アプローチ / 不変の法則 / 反省的対話
研究概要

本研究ではまず,事例研究法に関してこれまで議論されてきているメリットとデメリットを整理した上で,事例研究法に向けられた最も深刻な批判が抽出された.それは,外的妥当性と信頼性という2つの研究評価基準を事例研究法が満たすことが難しいという批判である.この批判に対して事例研究法は原理的に反論することが困難であることは比較的自明なことであるので,本研究では、そもそもこの2つの評価基準自体の妥当性を批判的に検討した.この結果,この2つの基準がそもそも,法則定立的な研究を是とする立場によって重要視されているのであること,またその法則定立的な研究が十分に意義があるのは社会現象に安定的な規則性が存在する場合であることを本研究では明らかにした.さらに,社会現象に安定的な規則性が存在するのは,社会現象を生み出す作為者たちの従事するゲームに支配均衡が存在する場合として近似することが可能であることを簡単なゲーム理論の応用によって明らかにした.このような道筋をたどって事例研究法に対して向けられた深刻な批判が的を射ていないものであることが明確になり,事例研究法が決して問題のある研究法ではないことが明らかとなった.しかし,法則定立が経営戦略論にとって困難であるのだとすれば,経営戦略論は何を目指すべきであるのか,この問いに対して,本研究では,意図の上では合理的な行為者たちの相互作用から生み出される<意図せざる結果>を探究することが最も重要な社会科学上の研究方針であり,その探究には,(a)行為者たちの間の相互依存関係の解明と(b)行為者たちの意図の了解作業と(c)社会現象の精密な記述とが必要であることを明らかにした.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Numagami,Tsuyoshi: "The Infeasibility of Establishing Invariant Laws in Management Studies" Organization Scince. vol.8,No6(for thcoming). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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