界面活性剤-酵素複合材料を利用した新しい酵素重合法
Project/Area Number |
08750892
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応・分離工学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
後藤 雅宏 九州大学, 工学部, 助教授 (10211921)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 酵素反応 / 重合 / 生分解性プラスチック / 界面活性剤 / 有機溶媒 / ポリマー / リパーゼ / 高分子 |
Research Abstract |
有機溶媒中で、加水分解酵素を用いることができれば、合成反応を触媒することが可能となる.その究極の利用法が、重合反応であると考ええられる.このため、酵素による重合反応は,生体適合性の高分子を得る新しい手法として,最近非常に注目されている研究分野の一つである. 有機媒体中における酵素重合反応は,これまで主に粉末の酵素を用いて行われてきたが,高濃度の酵素を必要とする点、さらに、高温下においてのみ効率の良い重合反応が進行するという欠点を有していた.そこで本研究では,有機媒体中で高活性を示す界面活性剤被覆酵素を用いてラクトンの酵素重合反応を試み,その特性(反応温度、転化率、分子量および分子量分布)について検討した. 5種類の起源の異なる界面活性剤被覆リパーゼを用いて,重合反応を行った結果,Pseudomonas sp.起源のリパーゼが,最もよく反応を触媒することが明らかとなった.また、界面活性剤被覆酵素を用いた場合は、酵素が溶液に可溶化し、反応が均一系で進行するために非常に大きな反応速度を与えた.初期速度で比較すると,粉末酵素に比べ100倍以上の高活性を示し,有機溶媒可溶化酵素の有用性が確認された.さらに、反応温度ならびに反応基質を変化させて、ラクトンの開環重合によって生成した高分子化合物の分子量とその分布ならびに転化率を検討した.その結果,界面活性剤被覆酵素は,室温付近でも大きな転化率が得られることが明らかとなった.また,粉末酵素と比較して,大きな分子量ならびに狭い分子量分布が得られることが示された.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)