有機リン殺虫剤フェニトロチオンに特異的な精巣毒性とその機序の解明
Project/Area Number |
08J07950
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Hygiene
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高木 愛 (岡村 愛) Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | フェニトロチオン / 3メチル-4ニトロフェノール / 尿中代謝物 / 生物学的モニタリング / 精子運動性 / GC / MS / 一般生活者集団 / 殺虫剤曝露集団 |
Research Abstract |
1.GC/MSを用いた尿中3メチル4ニトロフェノール(MNP)の高感度測定法の開発 ヒト調査及び動物実験でのFNT曝露量を推測するため、有機リン殺虫剤(OP)のフェニトロチオン(FNT)の特異的代謝物である尿中MNPのGC/MSを用いた高感度測定法の開発を行った。本法を用いることにより(1)LC-LC/MS/MSと同等の感度(定量限界1ppb)が簡便な前処理操作を行うことにより得られ、(2)OPのパラチオンの代謝物であるp-ニトロフェノール(PNP)が同時に測定可能であり、(3)尿中排泄されたMNP、PNPのフリー体の測定が可能であった。本法は情報の乏しい一般生活者集団におけるFNT曝露量の推測に応用できる。 2.GC/MS高感度測定法を用いた尿中MNP・PNPの生物学的モニタリング 上述の測定法でFNT散布者集団と殺虫剤非散布者集団の尿中総MNP濃度を測定した。本調査ではFNT散布の有無に加え、散布の多い夏と少ない冬の季節間の比較も行った。MNP濃度は季節に関わらずFNT散布集団で有意に上昇し、モニタリング指標としての有用性が確認された。FNT散布集団のMNP濃度は冬より夏で有意に高く、特に夏ではFNT総散布時間とMNP濃度の間口有意な相関が見られ、散布作業が1時間上昇するとMNPが12.3μg/gCreatinine上昇することが示された。 3.雄ラットにおけるFNT(0,5,10mG/kg)経口投与による精巣及び精子機能への影響 10週齢の雄ラットにFNTを週4日、9週間投与した後に解剖した。精巣・精巣上体重量は投与による変化は見られなかったが、精子運動性はFNT投与両群で有意に低下した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)