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生体組織傾斜構造に類似の細胞培養床の作成

研究課題

研究課題/領域番号 09229219
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

林 利彦  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60090528)

研究分担者 大和 雅之  東京女子医科大学, 研究員 (40267117)
水野 一乗  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70251337)
今村 保忠  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (40201339)
研究期間 (年度) 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード傾斜構造 / IV型コラーゲン / V型コラーゲン / III型コラーゲン / I型コラーゲン / 血管平滑筋細胞 / 血管内皮細胞 / 肝星細胞
研究概要

生体の器官・組織のインフラストラクチャーはコラーゲンの傾斜構造で骨格が形成されている。血管壁では血管の内皮からコラーゲンについてはIV型コラーゲン、V型コラーゲン、III型コラーゲン、I型コラーゲンの傾斜になっている。細胞の種類についても、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞、線維芽細胞の傾斜がある。コラーゲンの傾斜構造に沿って、異なる細胞が配置されていることが多細胞系の機能発現・恒常性維持に関係する可能性がある。本年度はIV型コラーゲンゲルを培養基質として、ラット肝星細胞(初代細胞)、ヒト大動脈平滑筋細胞、ヒト腎糸球体メサンジウム細胞、継代したラット肝星細胞の挙動を検討した。比較にI型コラーゲンゲル等を用いた。星細胞はI型コラーゲンゲル上では二極性を示し、IV型コラーゲンゲル上では細胞は星形の形態を示した。IV型コラーゲンゲルにおいては細胞は互いに突起の先端同士で、接合しており、生体内での形態と類似していた。細胞はIV型コラーゲンゲル上では増殖しなかった。培養皿上で継代培養したラット肝星細胞は培養の早期から増殖能を発揮する。このように変化し、ミオフィブロブラスト様になった星細胞はIV型コラーゲンゲル上では増殖が抑制された。肝臓星細胞と共通の性質を有するといわれる血管平滑筋細胞、腎糸球体メサンジウム細胞でも同様にIV型コラーゲンゲル上では、細胞の形態、細胞間の接合および増殖の抑制が見られた。血管内皮細胞はIV型コラーゲンゲルに接着はするものの伸展は殆ど見られなかった。IV型コラーゲンゲルは細胞基質として特異の特徴を有し、生体内での細胞分化に重要な役割を果たしている可能性がはじめて示された。

報告書

(1件)
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] T.Mukaiyma: "Isolation of the Central Triple-helical Domain of TypeIV Collagen by Chymotrypsin Treatment" CONNECTIVE TISSUE,. 30,3(in press). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] N.Hazeki, M.Yamato et al: "Analusis of matrix components of the dermis-like structure formed in a long-term culture of human fibroblasts-Type VI collagen is a major component-" Journal of Biochemistry. 123,4(in press). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] T.Yoshida, O.Matsubara et al: "Increased deposition and altered distribution of basement membrane-related collagens in human fibrotic or cirrhotic liver" CONNECTIVE TISSUE,. 29,3. 189-198 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] E.Adachi, Y.Takeda et al: "Isolated collagen IV retains the potential to form an 18-nm polygonal meshwork of the lamina densa"" J.Electron Microscopy,. 46,3. 233-241 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] E.Adachi, I.Hopkinson, T.Hayashi: "Basement-Membrane Stromal Relationships:Interactions between Collagen Fibrils and the Lamina Densa" International Review of Cytology,. 173. 73-156 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 林 利彦: "特集マトリックス生物学の最前線によせて" 生体の科学. 48. 240 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 中里浩一、大和雅之、林 利彦(分担執筆): "細胞培養ゲル" エヌティーエヌ ゲルハンドブック, 494-499 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] M.Hirose, K.Nakazato et al: "Structure and Function of Type IV Collagen and Type V Collagen" CMC Co., ADVANCES IN POLYMERIC BIOMATERIALS SCIENCE ed.by T.Akaike,T.Okano et al, 153-166 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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