研究課題/領域番号 |
09460133
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
桑原 幹典 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (10002081)
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研究分担者 |
田島 誉士 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 講師 (90202168)
木村 和弘 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (30192561)
永幡 肇 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (10133571)
首籐 文栄 (首藤 文栄) 岩手大学, 農学部, 教授 (60001533)
稲波 修 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (10193559)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
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キーワード | 牛白血球粘着不全症 / BLAD / 好中球 / スーパーオキシド / シグナル伝達 / NADPHオキシダーゼ / リン酸化酵素 / 生体防御 / 電子スピン共鳴法 / 生体防御機構 / ケミルミネッセンス / インテグリンファミリー / キナーゼ |
研究概要 |
本研究はウシ白血球粘着不全症(BLAD)を中心としたウシ遺伝性白血球機能障害の情報伝達から見た解析と、それを通じて好中球の殺菌能として重要なNADPHオキシダーゼの活性化機構を明らかにすることを目的とした。本研究で明らかに出来た事として、次のようなものである。 第一に、正常好中球のNADPHオキシダー活性化と貧食機構に関してp38MAPキナーゼという最近発見された新しいキナーゼの関与を明らかにした。 第二に、BLADの好中球はIgGや補体受容体刺激による活性酸素生成能は著しく低下しているが、その情報伝達系にPKCが関係するNADPHオキシダーゼ活性化システムの寄与が大きくなることを明らかにした。 第三に、BLADに正常ウシの骨髄の移植を試みたところ、28ケ月に渡りCD18の好中球での発現が観察され、臨床的症状の改善が見られた。 第四に、BLADの類似の好中球の活性酸素生成が欠損しているヒト慢性肉芽腫症(CGD)の細胞を用いた研究で、NADPHオキシダーゼコンポーネントであるp47phoxの部位特異的突然変異法を用いた詳細な研究で、p47phoxの11個のセリン残基のうち4つのセリン残基のリン酸化がNADPHオキシダーゼ活性化の引き金になることを明らかにした。 第五に、この様な血球細胞からの活性酸素は生体系では、新生児期の様々な疾病、炎症、虚血時の傷害と深く結びついて考えられているが、その防護のために、活性酸素に曝された細胞をその後Troloxやカテキンなどの抗酸化剤で処理することにより、損傷が軽減出来ることを培養細胞とスナネズミの脳虚血モデルで見出した。 以上のようなNADPHオキシダーゼ活性化機構をBLADならびにCGDからの細胞を用いることで明らかにすることが出来た。また、骨髄移植、欠損酵素のコンポーネントの発現、酸化傷害からの抗酸化剤による防護法など、将来への治療という点でも意義のある成果が上げられた。
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