ピンナトキシンAの全合成研究

Research Project Number:09780520

FY1997 Annual Research Report


Principal Investigator

    • 野田 毅
    • Researcher Number:90281972
    • 東北大学・大学院・理学研究科・助手

Basic Information of this Research Project

  • Project Year

    FY1997~FY1998

  • Research Field

    生物有機科学

  • Screening Classification

  • Research Category

    奨励研究(A)

  • Research Institution

    東北大学

Abstract

沖縄産の二枚貝イワカワハゴロモガイpinna murikataから単離されたピンナトキシンAは、1996年に絶対立体配置を除いた化学構造が決定され、今までにない新規骨格をもち、テトロドトキシンと同等の強い毒性が確認された。中国の研究者によってカルシウムイオンチャネル活性化作用があることは報告されたものの、極微量しか採取できないために詳細な生理作用の解析の研究がなかなか進展していないのが現状である。私は有毒物質の化学構造と生理活性に注目して全合成研究を開始した。多不斉中心、多官能性さらに隣接した環内にイミニウムイオンとカルボン酸イオンを持つ両性イオン分子、新規6, 5, 6ビススピロケタール、7員環イミンを含む大環状炭素骨格(26員環)がピンナトキシンAの構造上の大きな特徴である。各特徴的な構造を別途合成した後、それらを連結させる計画で全合成研究を進めている。今年度、部分構造の新規6, 5, 6ビススピロケタール部(BCD環)の立体選択的合成に成功し、雑誌に発表した。不斉エポキシ化、不斉ジヒドロキシル化を利用して、効率よく不斉中心を導入し、合成したBCD環の立体構造をX線結晶解析によって決定した。さらに、BCD環の酸性条件下での異性化を検討し、可能な4つの異性体のうち、2つの異性体の間でのみ平衡が存在することを明らかにした。残るフラグメントは、G環部を除き、A, E, F環部の立体選択的合成に成功し、現在、各フラグメントの連結およびG環部の構築の検討を行っている。

Publications

  • T. Noda, A. Ishiwata, S. Uemura S. Sakamoto, and M. Hirama: "Synthetic Study of Pinnatoxin A : Streoselective Synthesis of the BCD-ring Unit, a Novel 6, 5, 6-Bis-spiroketal System" SYNLETT. (in press). (1998)

URI of this page

http://kaken.nii.ac.jp/d/p/09780520/1997/3/ja.en.html