吃音者には言語-聴覚システムの異常は存在するのか? MRIと脳磁図を用いた研究

Research Project Number:09J01685

Research Fellow

  • FY2009~FY2011

    • 菊池 良和
    • 九州大学・医学研究院・特別研究員(DC1)


Basic Information of this Research Project(Latest Year)

  • Project Year

    FY2009~FY2011

  • Research Field

    認知科学

  • Screening Classification

    国内

  • Research Category

    特別研究員奨励費

  • Research Institution

    九州大学

  • Budget Amount

    • Total:¥2100000
    • FY2009:¥700000 (Direct:¥700000)
    • FY2010:¥700000 (Direct:¥700000)
    • FY2011:¥700000 (Direct:¥700000)

Abstract(Latest Report)

これまでの研究(Kikuchi et al., NeuroImage, 2011)では、吃音者において、左聴覚野の聴覚ゲーティング機能の障害、右聴覚野の周波数配列の拡大、そして右聴覚野の灰白質量の増大を発見した。2011年度は、先行研究のデータから、別の解析方法を試みた。周波数配列に使った純音250Hz,1000Hz,4000Hzを聴覚閾値上30dBの音圧で片耳刺激した左右の聴覚野の反応を、位相同期という指標で再検討した。位相同期は0から1の範囲の値で示される。位相同期は、1つのチャンネルが刺激とどの程度同期したかが分かるPLF(phase locldng factor)と、2つの離れたチャンネル同士がどの程度位相同期したかが分かるPKV(phase locking value)という2つの方法で検討した。まず解析には、MEGデータをwindowsパソコンのmatlabで動かすようにデータ変換をする必要がある。それにはFIF accessというソフトを使用した。その後、時間-周波数解析には、ウェーブレット解析を用いて、PLFとPLVを計算するプログラミングをmatlab上で行った。結果としては、吃音者の右聴覚野のPLFが高まり、吃音者の左右聴覚野のPLVも高まっていることを発見した。この発見をSociety for Neuroscienceで発表し、受賞した。PLFの結果は、これまで機能的MRIの研究で、発話時に右聴覚野が過活動という報告が見られたが、基礎的な聴覚刺激においても、吃音者は右聴覚野が過活動となっていることが確かめられた。また、左右聴覚野のPLVも高まっているということは、左半球の活動が、右半球で代償されていることを裏付ける結果となり、今後の吃音研究において、基礎となる研究結果を得られた。

Progress Status(Latest Report)

  • Status

    (2) おおむね順調に進展している

  • The Reason

    申請書に記載した脳磁図、MRIのデータは既に取得し、解析も終わり、現在論文作成中であるため。

Planning for the Future Work(Latest Report)

脳磁図を用いての発話誘発磁場の測定はノイズが多いので、ノイズ除去の方法を再検討する必要がある。

URI of this page

http://kaken.nii.ac.jp/d/p/09J01685.en.html