研究課題/領域番号 |
11640264
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
湯川 哲之 総合研究大学院大学, 教育研究交流センター, 教授 (20110091)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 量子重力 / 格子重力 / 単体分割法 / 数値的場の理論 / モンテカルロ法 / コンフォーマル重力 / アインシュタイン重力 / ダークマター / 三角分割 / 数値的量子化 / 4次元共形量子重力 / 格子重力理論 / スカラー場 / 超弦模型 / 力学的単体分割法 / 連続極限 / 力学的単体分割 / 超対称性 |
研究概要 |
重力を、他のすべての力、すなわち強い核力・弱い核力・電磁気力と同じように量子化する試みは、理論物理学の重要な課題のひとつであった。アインシュタイン重力をそのまま摂動論的に量子化することは不可能であることが知られてから、他のいろいろな方法が試みられてきた。その中で、現在最も研究者をひきつけているのは超弦模型であるが、それがわれわれの知る時間空間と、その中での重力を記述できるかどうかは、いまだ明らかでない。私たちは、4次元時空を格子状に分割し非摂動論的に量子化することを過去7年にわたり科研費の補助を受けて試みてきた。そして、重力は4次元時空上でも数値的に量子化できることを見出した。これを確実にするためには解析的な理論を構築する必要がある。私たちの分析によれば、4次元重力の量子化は、コンフォーマル変換不変な4次元重力を非摂動系とし、重力子場を摂動的に取り扱うことで可能であることを示唆している。そのような理論はまだわかっていないが、数値計算と比較対照することで遠からず解明できるものと考えられる。 数値的な量子化が成功したことにより、その宇宙論的意義も研究の俎上にあがってきた。宇宙のトポロジーを決め、数値的に求まった時空がアインシュタイン方程式の解と対応できることや、空間がフラクタル性を持つため物理的次元は4から少しずれる可能性があることなどもわかってきた。これが宇宙項の問題や、宇宙論で問題となっているダークマターやダークエネルギーの解決となるかどうかは、さまざまなトポロジーとより大きなサイズでのシミュレーションにより明らかになると期待している。
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