研究課題/領域番号 |
11691165
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
安田 準 岩手大学, 農学部, 教授 (20142705)
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研究分担者 |
吉田 光敏 鹿児島大学, 農学部, 教授 (00174954)
小沼 操 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (70109510)
坪田 敏男 岐阜大学, 農学部, 教授 (10207441)
稲垣 匡 (板垣 匡) 岩手大学, 農学部, 助教授 (80203074)
福士 秀人 岐阜大学, 農学部, 助教授 (10156763)
杉本 千尋 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (90231373)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
33,250千円 (直接経費: 30,400千円、間接経費: 2,850千円)
2001年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2000年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
1999年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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キーワード | ザンビア / ウシ / カフエレチュエ / 遺伝子解析 / ウシヘルペスウイルス / 肝蛭 / ウシ免疫不全ウイルス / ウシ結核菌 / 野生動物 / ウシ免疫不全ウイルスBIV / ウシヘルペスウイルスBHV-1 / 精子形成 / 原虫病 / 相互伝播性疾患 / 重金属汚染 / 雌雄鑑別 / ヘルペスウィルス / タイレリア |
研究概要 |
ウシのヘルペスウイルス1(BHV-1)は23.2%で抗原陽性、48.2%で抗体陽性であったことから、ザンビアでのBHV-1感染は既に広く拡散しているごとが示唆された。ザンビアにおける狂犬病発生率は3%〜28.8%で、イヌが75%ウシが13%を占めた。狂犬病ウィルス遺伝子解析からイヌとヌーの塩基配列は93〜99%の相同性があり、ヌーはイヌから感染を受けたと考えられた。ウシとレチュエに寄生する肝蛭は外部形態から野生動物由来のF.giganticaと同定した。遺伝子塩基配列はレチュエはC型のみ、ウシはA、B、C型であり、ウシのC型はレチュエからウシに伝播したと考えられた。レチュエでウシと同様なMycobacterium bovisによる泌尿生殖器結核感染症が確認され、尿が感染源となることが示唆された。DNA解析ではレチュエ株とウシ株は相同性があり、他の野生動物への感染の可能性を指摘した。レチュエは血液塗抹、PCRともタイレリア原虫は検出できなかった。ウシは血液塗抹で確認できなかったが、PCRでは7%でrRNA遺伝子が検出され、4種類のタイレリア種が同定された。アフリカ大陸に普遍的に存在し、バッファローでの感染も知られており、ウシとバッファローとの感染環が成立していると考えられた。シマウマで分離されたRhodococcus equiは病原性マーカータンパク質やプラスミドは全例保有せず、ウマとシマウマ間で本菌の感染環は成立していないと考えられた。ロバのインフルエンザAウイルス抗体価を測定し8%で起体陽性を示した。陽性血清はA/Aichi/2/68血球凝集素を抑制した。ウマから分離したH3、-7血球凝集素は抑制せずH3、-7ウイルス感染していた。ウシのBIV抗体陽性牛(12%)については末梢血リンパ球からDNAを抽出してプロウイルスを検出した。ザンビアで分離されたBIVのヌクレオチド配列はBIV-R29と極めて高い相同性が見られた。これらの検索から、家畜と野生動物間の相互伝播性疾病では、遺伝子解析からも相同性のある病原体が原因と確認され、畜産開発と自然保護の調和を図る際に問題となる、環境汚染や人獣共通感染症などの解決に重要な提起がなされた。
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