G1期における細胞成長・細胞周期を制御する分子に着目した新たながん治療法の研究
Project/Area Number |
12217091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
米澤 一仁 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (70283900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 健一 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (90280792)
原 賢太 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (70294254)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | アミノ酸バランス / ロイシン受容体 / ラパマイシン / p70S6キナーゼ / DT40細胞 / mTOR / ロイシン誘導体 / 結合蛋白 |
Research Abstract |
(1)免疫抑制剤ラパマイシンの細胞内標的蛋白mTORがアミノ酸バランスを感知し、蛋白合成系・細胞成長・細胞周期を制御する中心分子である事を示すため、高率にhomologous recombinationを起こすチキンB細胞DT40を用い、まず外来性のラットmTORをテトラサイクリンで発現を制御する系を作製。その細胞を使って、mTORのknockout細胞を作成しつつある。 (2)アミノ酸のなかでもロイシンが、最も強くmTORの情報伝達系を活性化し、ロイシンのL体、アミノ基、側鎖が重要。ベータアラニンとリジンからなるmulti-antigen peptide(MAP)中のリジンのアルファ・イプシロンアミノ基に、8つのロイシン(L体)をカルボキシル基を介して結合させ、Leu8-MAPを合成。これは、分子量約2000で、細胞膜を通過できない。ラット肝癌細胞H4IIEをLeu8-MAPで刺激すると、mTOR下流のp70S6キナーゼが活性化される。この時Leu8-MAPの分解はほとんど観察されず、Leu8-MAPが細胞表面から作用したと思われた。 (3)ロイシン誘導体中にロイシンによるp70S6キナーゼの活性化を阻害する化合物を発見。このロイシン誘導体の細胞増殖に対する効果は、ラパマイシン感受性ヒトT細胞であるJurkat細胞において、血清存在下で、細胞数増加を抑制、G1期で停止、サイクリンキナーゼ阻害因子p27Kip1の発現量の増加とretinoblastoma蛋白のリン酸化の低下を誘導。 (4)mTORを介するシグナル系に関与する新規シグナル伝達分子の探索を行なうため、yeast two hybrid法と生化学的手法を用いた。mTORに対するモノクロナール抗体を作製し、この抗体のアフィニティカラムで、mTORを精製、共に精製されてくる蛋白を発見。現在、解析を行なっている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)