研究課題/領域番号 |
12460137
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
稲葉 睦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00183179)
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研究分担者 |
高桑 雄一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40113740)
小野 憲一郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50111480)
山本 雅之 筑波大学, 基礎医学系・先端学際領域研究センター, 教授 (50166823)
松木 直章 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40251417)
辻本 元 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60163804)
稲波 修 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (10193559)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
2001年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | 赤血球膜 / 膜骨格 / バンド3 / アンキリン / 遺伝性溶血性貧血 / プロテアゾーム / 小胞輸送 / 牛 / 遺伝性溶血性貧 / プロテアソーム / 膜蛋白質 / 膜移行 / 遺伝性バンド3欠損症 |
研究概要 |
●培養細胞系の確立:レトロウイルスベクターを用いて、K562、およびHEK293細胞における正常牛赤血球型バンド3(bebWT)、ならびにバンド3完全欠損症における変異バンド3(bebRX)、またそれらのEGFP融合タンパク質の安定発現系を構築した。さらに、これらの細胞系でバンド3に加えアンキリンのバンド3結合領域(AnkN90)を発現する細胞株を確立した。 ●上記の各細胞を用い、bebWTが細胞膜に輸送され安定化すること、一方、bebRXはレトログレードトランスポートを含む細胞内小胞輸送を経て細胞質ユビキチン・プロテアソーム系により合成後速やかに分解されること、さらにbebWTとbebRXが同時に存在すると、それらの相互作用によりbebWTもが分解され安定性が低下する、即ち、bebRXがbebWTの発現に対してドミナントネガティブに作用することを明らかにした。諸種の小胞輸送阻害剤、あるいは形態学的観察により、これらがER、ならびにGolgiにおいて生じることを示した。同様に、バンド3とアンキリンの相互作用・結合はER、あるいはGolgiにおいて既に生じることを明らかにした。一方で、アンキリンはバンド3非存在下でも小胞に結合することも明らかとなり、この結合を介して膜骨格を形成し得るものと考えられた。 ●正常個体、欠損症個体由来の骨髄細胞におけるバンド3、アンキリン、スペクトリン、プロテイン4.1等の時空間的発現と配置との観察により、バンド3とアンキリン間のみならず、これら主要膜骨格タンパク質の相互作用がER/Golgi膜上で生じ得る可能性を示した。プロテイン4.1の小胞との結合については、一部リン脂質を介するものがあることを明らかにした。 ●これらの成果に基づき、膜骨格の細胞膜への組み込みは、赤芽球の細胞内小胞においてスタートすることが示された。これがいかにして細胞膜のネットワークへと構築されるのかは今後の課題である。
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