研究課題/領域番号 |
12770472
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
久下 裕司 北海道大学, 大学院・医学研究科, 寄附講座教員 (70321958)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | tumor / inflammation / glucose / insulin / fluorodeoxyglucose / positron emission tomography |
研究概要 |
^<18>F-FDGを用いるPET検査は、悪性腫瘍の鑑別診断、治療効果判定などにおいてきわめて有効性が高い。しかし、^<18>F-FDGは一部良性疾患にも集積することが明らかとなり、本検査による腫瘍鑑別診断の限界が指摘されている。これらの鑑別診断をより的確に行うには、悪性腫瘍や良性疾患への^<18>F-FDGの集積機序を明らかにすることが必須である。一方、最近、腫瘍・炎症へのFDG集積にはGlucose transporter(GLUT)が関与していることが明らかとなってきた。 本研究では、腫瘍、感染性炎症、非特異的炎症モデルラットを用い、実験的腫瘍及び炎症組織におけるFDG集積とGLUT発現に及ぼすインシュリン及びグルコース負荷の影響を検討した。 1.インシュリン負荷により腫瘍及び両炎症へのFDG集積は対照の約50%に低下したが、GLUT発現には大きな影響は与えなかった。 2.グルコース負荷時のFDG集積は両炎症で対照の約50%、腫瘍で約85%であった。このとき、非特異的炎症ではGLUT1発現が有意に低下し、感染性炎症ではGLUT3発現が有意に低下した。GLUT1とGLUT3の発現は腫瘍では変化しなかった。したがって、グルコース負荷は腫瘍、炎症の鑑別診断の手がかりになる可能性がある。
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