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フィロウイルスの病原性発現機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13226018
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

高田 礼人  東京大学, 医科学研究所, 助手 (10292062)

研究期間 (年度) 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
キーワードフィロウイルス / 病原性 / 表面糖蛋白質 / 抗体依存性感染増強
研究概要

エボラウイルスの高病原性に関わる因子は解明されていない。本ウイルスに対して効果的な予防・治療法を開発するためには、病原性発現のメカニズムを個体、細胞および分子レベルに至るまで明らかにする事が必要である。
本研究では、申請者らが既に確立したVSVシステムおよびウイルスをプラスミドDNAから作出するリバースジェネテイクス法を用いて、病原性に関わる可能性のある蛋白質について変異ウイルスを作出し、ウイルス増殖および病原性発現に関わるウイルス蛋白質の同定を行う。また、マウス実験感染モデルを用いて、エボラウイルスの病原性についてウイルス側のみならず宿主因子をも含めた総合的な解析を行う。
GPに対するモノクローナル抗体を作出した。いくつかの抗体は、正常マウス血清存在下でウイルスの感染性を増強した・正常血清の代わりに補体成分C1qを加えると同様の感染増強効果が認められることから、感染増強のメカニズムはGPと抗体の複合物にC1qが結合し標的細胞表面に存在するC1qレセプターを介してウイルスと細胞を架橋し、効率よくウイルスレセプターに結合させる事、あるいはC1qレセプターを介した細胞内シグナルによって細胞の食作用の活性化が起こる事によると考えられた。
エボラウイルスのGPは蛋白質分解酵素によって、GP1とGP2に開裂される。ある種のウイルスでは表面糖蛋白質の開裂はウイルスが感染性を獲得するために必要であり、ウイルスの病原性に深く関わっているが、エボラウイルス感染におけるGPの開裂の意味は解っていない。そこで、リバースジェネテイクス法を用いて、開裂部位に変異を導入し、GPが開裂しないウイルスを作出した。その結果、この変異ウイルスも培養細胞において増殖可能である事が判明した。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Takada, A., Watanabe, S., Okazaki, K., Kida, H., Kawaoka, Y.: "Infectivity-enhancing antibodies to Ebola virus glycoprotein"Journal of Virology. 75. 2324-2330 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Takada, A., Kawaoka, Y.: "The pathogenesis of Ebola hemorrhagic fever"Trends in Microbiology. 9. 506-511 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Park CH, Ozaki H, Takada A, Kida H, Ochiai K, Umemura, T.: "Primary target cells of virulent strains of type A influenza virus in chicken embryos"Avian Pathology. 30. 269-272 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Jin, H.K., Yoshimatsu, K., Takada, A., Ogino, M., Asano, A., Arikawa, J., Watanabe, T.: "Mouse Mx2 protein inhibits hantavirus but not influenza virus replication"Archives of Virology. 146. 41-49 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Goto, H., Wells, K., Takada, A., Kawaoka, Y.: "Plasminogen-binding activity of neuraminidase determines the pathogenicity of influenza a virus"Journal of Virology. 75. 9297-9301 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2018-03-28  

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