研究課題/領域番号 |
13556027
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉水 守 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (40122915)
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研究分担者 |
澤辺 智雄 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (30241376)
上西 敏夫 荏原製作所, 風水力事業本部, 参事
絵面 良男 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (80001618)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 水産物 / 衛生管理 / 漁獲 / 漁港海水 / 食品衛生 / 海水殺菌 / 電気分解 / HACCP / 電解水 / 殺菌 / 漁港 / 漁船 / 産地市場 / 海水 / 生菌数 / 電解殺菌 / 紫外線殺菌 / オゾン殺菌 / 次亜塩素酸 |
研究概要 |
PL法の施行に伴う製造者責任の明確化や、HACCP方式による衛生管理が世界的なスタンダードになりつつあるなど、近年食品産業全体を取り巻く環境は急速に変化し、「品質・安全」に対する取り組みは各分野でますます強化されている。現代社会における水産物の取り扱いは、大量生産、大量流通、大量消費を特徴とし、食中毒など人間に及ぼす危害は、ほんの僅かな過失であってもその規模は著しく拡大する恐れがある。また、流通経路が複雑なために、原因の特定が困難を極め、その間消費者の不安が増幅し、風評被害によりその影響が関連産業全体におよぶ恐れがあるなど、その対策に当たっては、業界や地域全体の取り組みなくしては、万全を期すことは困難である。 水産加工場ではHACCP対応に向けた施設の改善が進んでいるが、水産物の漁獲から加工に至るまでの過程は、対策が不十分である。刺身や寿司といった生・非加熱で食べる食材としての魚を地面に置くことに、何の違和感をも抱かない現状を考えると、産地における衛生意識の啓蒙と一貫した品質管理について緊急に取り組む必要があると考える。特に、加工場に搬入されるまでの、漁獲-漁港-産地市場での衛生的な取り扱いが重要であり、漁船の船体洗浄や船倉に入れる海水、漁港で用いる海水、産地市場で使用する海水の衛生管理が重要な課題と考える。 魚介類の飼育用水および飼育排水の効果的な殺菌法とその装置の開発を行い、海水を直接電気分解する装置の導入により大量の海水を有効にかつ安価に殺菌できることを明らかにした。漁獲から産地市場までの衛生管理を目的に、試験的に海水電気分解装置を漁船、漁港および産地市場に導入し、殺菌効果に関する基礎的知見の集積を行い装置の開発を行った。漁獲物の衛生管理を行うに際し、漁船の船倉に低温の殺菌海水を入れておくことは極めて有効な手法だった。また、電解海水は漁港の岸壁あるいは選別台や魚を入れるパレット、魚箱を洗浄する海水にも適していた。さらに産地市場の床や魚を載せる台あるいはパレットの洗浄にも有効であり、海水電解装置は漁港内の海水を殺菌するに十分な効果を示し、洗浄・除菌効果が実証された。
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