研究概要 |
3角形で構成されるマルチレゾリューション(多重解像度)・メッシュモデルを形状モデルの基準とする,統一性のある新たな3次元設計環境を構築しようというのが,本研究の目的である.本研究成果の概要は,下記のとおりである. (1)FEM解析用多重解像度メッシュモデル生成手法の開発 意匠デザインで作成された高密度メッシュモデルから,メッシュ詳細度および形状詳細度の双方を独立に制御可能で,かつ解析に適する要素形状や節点次数が可能な限り一様化される,詳細形状除去型および詳細形状保存型の多重解像度メッシュモデル生成手法を夫々開発した. (2)干渉計算の効率化のための多重解像度メッシュモデル生成手法の開発 ディジタルモックアップ等の基本機能として必要となるメッシュモデル間の効率的千渉チェック演算に適した,低解像度モデルが高解像度モデルを包含し,かつその形状膨張量が最小となる多重解像度メッシュモデルを,線形計画法を利用して高速に生成する手法を開発した. (3)Quasi-Interpolatlonを利用した点群からの細分割曲面メッシュ生成手法の開発 Quasi-Interpolation(準補間)と適応的分割手法を利用し,高密度測定点群にフィットするLoop細分割曲面の初期制御メッシュを,適応的にかつ高速・安定に算出する手法を開発し,実際の測定点に対するフィッティング実験を行った結果,数万点の測定点群を数百点の初期制御メッシュで近似可能であることが確認された.
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