研究課題/領域番号 |
14207010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉木 敬 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60220612)
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研究分担者 |
外丸 詩野 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (20360901)
石津 明洋 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60321957)
池田 仁 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20232192)
高橋 利幸 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40261284)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
43,290千円 (直接経費: 33,300千円、間接経費: 9,990千円)
2003年度: 20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
2002年度: 23,140千円 (直接経費: 17,800千円、間接経費: 5,340千円)
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キーワード | レトロウイルス / HTLV-I / HIV-1 / モデル動物 / 脊髄症 / 遺伝子導入 / 自己免疫疾患 / 胸腺腫 / HIV-I / 免疫制御細胞 / レトロウィルス / Cyclin T1 |
研究概要 |
HTLV-IやHIV-1などヒトレトロウイルスの感染から疾患発症に至るウイルスと宿主の相互作用の解明を目指し、ラットをモデルとして以下の成果を得た。 1.HTLV-I関連脊髄症発症系ラットの脊髄では、感染後、ウイルスに防御的に働くINF-γ発現が増強せず、その結果ウイルス遺伝子の発現増強を許し、一連のアポトーシス関連遺伝子の発現変化を招き、脊髄症が発症する可能性を示した。 2.自己免疫疾患発症HTLV-I env-pX遺伝子導入ラットでは疾患発症前からCD4CD25陽性免疫抑制性T細胞に機能障害があり、免疫抑制に関与するCTLA-4、GITR、Foxp3、SOCS発現が半減していた。また、本ラットに認める関節炎の発症には導入遺伝子をもつリンパ球が深く関与するものの、炎症の持続には導入遺伝子の作用によりIL-6を高産生する滑膜細胞側の要因がより重要であることを示した。 3.良性胸腺腫発生lck-pXラットの発症前胸腺を正常ラット腎被膜下に移植すると、悪性胸腺腫が発生することを見出した。この悪性胸腺腫では良性で高発現のp16やARFなど細胞周期を負に制御する遺伝子の発現がなく、この形質転換が悪性化に関与していると考えられた。 4.HIV-1受容体であるヒトCD4、CCR5/CXCR4およびHIV-1発現に関与するヒトcyclin T1やC2TAを発現するラット細胞様を樹立し、HIV-1感染早期での宿主遺伝子の発現を検討した。その結果、ヒトCD4およびCCR5/CXCR4のみでHIV-1がプロウイルス化すること、C2TAよりもcyclin T1がHIV-1感染による宿主遺伝子の発現変化に深く関わっている可能性の高いことを明らかにした。また、これら4種類のヒト遺伝子を種々の組み合わせで発現する遺伝子導入ラットの作製を行った。
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