研究課題/領域番号 |
14770455
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東京大学 (2003) 広島大学 (2002) |
研究代表者 |
石川 正純 東京大学, 原子力研究総合センター, 助手 (80314772)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 熱中性子検出器 / SOF検出器 / 中性子捕捉療法 / 吸収線量評価 / リアルタイムモニタ |
研究概要 |
本研究は、ホウ素中性子捕捉療法における治療中の熱中性子束をリアルタイムで測定するための検出器であるSOF検出器(Schintillator with Optical Fiber Detector)の改良を目的としている。 (1)検出器システムの小型化: SOF検出器システムは光電子増倍管、波形整形増幅器、波高弁別器、計数器といった一般的な機器で構成されていることから、従来のCAMACやNIMのモジュールを使用せずに、市販のフォトンカウンティングユニットをシステムに取り込むことによって、安定かつ小型なシステムの構築に成功した。 (2)検出プローブの改良:昨年度までは、シンチレーションファイバと光ファイバを光学セメントで接続させて検出プローブを構成していたが、光学セメントの放射線耐性が良好ではないことから、液状固化タイプのプラスチックシンチレータ使用を検討した。液状固化タイプの場合、様々な核種の中性子増感剤を混入または塗布することによって、種々の検出プローブ作製が可能となる。これまで、ホウ酸(B-10濃縮度99%)および弗化リチウム(Li-6濃縮度95%)による熱中性子の検出を試み、いずれも有効な測定が可能であることを確認した。また、中性子増感剤をシンチレータ表面に塗布した検出プローブは、シンチレータに混入した場合に比べてより大きな発光量が得られるが、作製したプローブ間のバラツキは、シンチレータに混入した場合の方が小さいという知見を得た。 (3)校正用絶対光源の作製:シンチレータの発光波長(425nm)と近い発光波長を持つ青色LEDを用いて構成用光源を作製した。LED光源は、シンチレーション光に比べて格段に強度が大きいが、適当な遮光を施すことによって、シンチレーション光レベルの光源作製に成功した。また、作製したLED光源を用いた校正は、簡便かつ充分な精度を有していることを確認した。
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