研究課題/領域番号 |
14GS0202
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研究種目 |
学術創成研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
本堂 武夫 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (60109494)
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研究分担者 |
GREVE Ralf (GREVE R.G. / GREVE R・G) 低温科学研究所, 教授 (90374644)
飯塚 芳徳 低温科学研究所, 助手 (40370043)
藤田 秀二 国立極地研究所, 助教授 (30250476)
堀 彰 北見工業大学, 工学部, 助教授 (60280856)
亀田 貴雄 北見工業大学, 工学部, 助教授 (00233974)
白岩 孝行 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (90235739)
成田 英器 北海道大学, 総合地球環境学研究所, 助教授 (20001662)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
455,390千円 (直接経費: 374,360千円、間接経費: 81,030千円)
2006年度: 76,050千円 (直接経費: 58,500千円、間接経費: 17,550千円)
2005年度: 77,350千円 (直接経費: 59,500千円、間接経費: 17,850千円)
2004年度: 100,230千円 (直接経費: 77,100千円、間接経費: 23,130千円)
2003年度: 97,500千円 (直接経費: 75,000千円、間接経費: 22,500千円)
2002年度: 104,260千円 (直接経費: 104,260千円)
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キーワード | 氷床 / アイスコア / 気候変動 / 地球環境変動 / 氷床流動 / 結晶組織 / エアロゾル / 硫酸塩 |
研究概要 |
本研究は、氷床における様々な微物理過程と巨視的な氷床過程を融合する新たな研究領域として、Nanoglaciologyを創成すると共に、各地で採取された氷コアの高分解能解析を実施し、種々のシグナルの意味と信頼性を明らかにすることを目的として行われた。当初設定した研究課題をほぼすべて達成し、課題によっては当初想定以上の成果を挙げることができた。研究成果の要点は以下の通りである。 1.表層における物質移動と成層構造の形成過程:種々の手法を複合的に駆使して、フィルンにおける圧密過程と表層の層構造が深部に伝搬するメカニズムを明らかにした。また、SEM-EDSおよび顕微RAMANを用いて、イオン種の大部分が硫酸塩などの塩として固体微粒子の状態で存在し、塩生成反応の最終生成物とイオンバランスの関係を反応生成ダイヤグラムとしてまとめて表現できることを示した。 2.気泡-ハイドレート遷移過程と気体分別:深部で気泡からクラスレート・ハイドレートに遷移する過程で、ハイドレートの新たな核生成過程を明らかにし、ハイドレートの層状分布が堆積微粒子の季節変動を反映することを示した。また、ハイドレートの成長過程と気体分別およびそれらが大気組成データに与える影響を明らかにした。 3.結晶組織の発達過程と氷床流動:これまでの流動モデルで無視されてきた結晶方位分布の異方性を取り込んだ流動モデルの定式化を行った。このモデルを南極DML地点に適用すると、異方性を考慮した場合、水平流動速度は数倍大きくなり、この異方性の効果が極めて大きいことを示した。 4.氷床における電波伝播特性とレーダー探査:氷床内部の酸性不純物層や氷結晶組織の異方性分布を探査する新たなレーダーシステムによって、氷床内部の結晶組織分布などの画期的な情報抽出に成功し、氷コアによる1地点のデータを広域に拡大すること、および上記流動モデルとの対比を可能にした。
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