研究課題/領域番号 |
15380201
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 北海道大学 (2004-2005) 岩手大学 (2003) |
研究代表者 |
森松 正美 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (70241370)
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研究分担者 |
山本 欣郎 岩手大学, 農学部, 助教授 (10252123)
吉松 組子 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90220722)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 自然免疫 / NF-kappaB / LPS / 炎症 / 胎生期致死 / 皮膚炎 / アレルギー / DNA損傷 / 遺伝子多型 / IkappaB |
研究概要 |
自然免疫(innate immunity)は、各種病原体に共通して存在する構造物(リポ多糖体(LPS)など)を認識する生体防御反応であり、これらの構造物がToll様受容体(TLR)を介してNF-kBを活性化する細胞内情報伝達系により支えられている。最近、研究代表者らはLPS刺激によって発現誘導される新規分子MAILを発見した。この分子を中心に研究を実施した。 1.MAIL破壊マウスの解析 MAIL破壊マウスの約9割は胎生期に死亡することが判明した。胎子を摘出して調べたところ、肝臓の形成不全が認められ、これが胎生期致死の主な要因であると考えられた。MAIL破壊マウスの約1割は出生したが、これらはすべてアトピー性皮膚炎様の病態を示した。 2.MAIL遺伝子発現調節の解析 MAIL遺伝子のプロモータをクローニングしてそれより各種変異体を作製して機能解析を行った。NF-kBがMAIL遺伝子の発現を促進し、特に転写開始点近傍に存在するkBモチーフ配列が重要であることが判明した。MAIL遺伝子はNF-kBによって発現誘導され、転写翻訳によりできたMAILタンパク質はNF-kBをフィードバック制御することが示唆された。 3.BRCA2遺伝子産物の解析 NF-kB標的分子のひとつであるBRCA2は、相同組換えによるDNA損傷修復や細胞周期の調節を通じて細胞増殖や胎子発生に重要な役割を果たしている。BRCA2がC末端で組換え酵素Rad51と結合することを確認した。イヌのBRCA2の核移行シグナル(NLS)に多型を発見した。このNLS多型は、核移行効率や腫瘍発症頻度と相関している可能性が示された。
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