研究概要 |
自動パッケージング機の設計プロセスにおいて、ワーク変形挙動,機構シミュレーション,制御ソフトウエア等の個々のシミュレータを通信により連携させることで,機械内の運転状態をシミュレート可能な評価システムを実現することが、本研究の目的である. 本研究の成果概要は,下記のとおりである. (1)分散協調シミュレーション標準であるHLAに準拠したミドルウエアRTIを用い、市販の機構シミュレータと制御ソフトウエアシミュレータを実時間で協調させる開発方法論と実効環境を開発し、CDドライブ装置の自動開閉機構の動作制御機能検証に応用し、隠された設計ミス発見に有効であることを確認した。 (2)複数シミュレータを協調動作させる際の,効率的なシミュレーション時刻進行のため、時刻ステップを可変にできるTime Warpメカニズムを開発し,これを協調シミュレーションのFederate内に組み込み,FieldBusで制御される自動機械のシミュレーション効率が向上することを確認した. (3)包装自動機の機能検証において,ワーク変形をFEMにより予測するため,メッシュ要素数とメッシュ形状品質の柔軟に制御可能な多重解像度有限要素メッシュ自動生成技術を開発した。また、離散シェルモデルに基づく包装フィルムの変形シミュレーションアルゴリズムを実装し,フィルム上の微少な折れにより生ずる包装プロセス不良の予測が,ある程度予測可能であることを明らかにした.
|