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「パブリシティの権利」を含めた宣伝広告シンボルの保護のあり方に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16530071
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 新領域法学
研究機関神戸大学

研究代表者

井上 由里子  神戸大学, 法学研究科, 教授 (60232568)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードパブリシティの権利 / 標識法 / 不正競争防止法 / プロバイダーの責任 / 情報化社会
研究概要

芸能人らが、その氏名や肖像等を商品化事業や宣伝広告事業に無断利用する者に対して異議を申し立てることのできる法的地位は、昭和50年代以降、裁判実務上認知されるようになり、「パブリシティの権利」と呼ばれている。しかし、「パブリシティの権利」の法的性質について、人格権として把握するのか、それとも財産権として把握するのか議論の対立があり、また、権利の外延も必ずしも明確とはなっていない。
人の氏名や肖像と同じく宣伝広告シンボルの法的保護を図る法領域としては、不正競争防止法2条1項1号や同2号、及び商標法などから構成される標識法が存在する。本研究においては、パブリシティの権利の外延を明確化し、「パブリシティの権利」も含む宣伝広告シンボルのより統一的な保護のあり方を模索するために、パブリシティの権利と標識法との交錯領域についての研究を行った。具体的には、パブリシティの権利そのものに関する検討に加え、標識法での保護の外延や保護要件につき、比較法も踏まえて詳細に研究し、また、インターネットという新たな情報空間でのパブリシティや標識の保護のあり方についても検討すべく、プロバイダの責任も検討対象とした。
標識法は、狭義の出所表示の混同的使用を禁止する制度から出発したが、今日では、商品化事業に用いられるシンボルマークにまで保護対象が拡大され、また、混同の有無にかかわらず、著名表示をダイリューション等から保護する制度が導入されている。標識法の保護領域拡大の歴史をみると、標識の保護の外延が過度に広いものとなって情報の自由利用や営業の自由が害されることがないよう配慮がなされてきたことが研究を通じて明らかとなった。そして、「パブリシティの権利」の人格権的構成は、標識法の考え方とかけ離れたものではなく、共通の基礎を有するものであって、人の氏名肖像と一般の出所表示との相違を踏まえつつ、標識法を参照することがパブリシティの権利の外延を明らかにするために有益であることが示された。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (7件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 不正競争防止法上の請求権者-成果開発保護と成果開発促進の観点から-2006

    • 著者名/発表者名
      井上 由里子
    • 雑誌名

      日本工業所有権法学会年報 29号(印刷中)

      ページ: 175-186

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] IT時代の著作権制度の進展2006

    • 著者名/発表者名
      井上 由里子
    • 雑誌名

      リーガルマインド 257号

      ページ: 1-19

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Who is the Right Holder in Unfair Competition Law?2006

    • 著者名/発表者名
      Yuriko, Inoue
    • 雑誌名

      Annual of Industrial Property Law 29

      ページ: 175-186

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] 不正競争防止法上の請求権2006

    • 著者名/発表者名
      井上 由里子
    • 雑誌名

      日本工業所有権法学会年報 29号(印刷中)

      ページ: 165-185

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] A Japanese Perspective on the Liability of Internet Service Providers2005

    • 著者名/発表者名
      INOUE, Yuriko
    • 雑誌名

      Journal of the Japan-Institute(日蘭法学会誌) 8号

      ページ: 215-235

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] A Japanese Perspective on the Liability of Internet Service Providers2005

    • 著者名/発表者名
      Yuriko INOUE
    • 雑誌名

      The Journal of the Japan-Netherlands Institute (印刷中)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 競走馬の名称と『パブリシティの権利』2004

    • 著者名/発表者名
      井上 由里子
    • 雑誌名

      臨時増刊ジュリスト 1291号

      ページ: 272-273

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [図書] 知的財産法の理論と現代的課題 (うち、井上由里子執筆論文「『購買後の混同』と不正競争防止法の混同概念-アメリカでの議論を手がかりに」)2005

    • 著者名/発表者名
      大渕哲也等・共著
    • 総ページ数
      705
    • 出版者
      弘文堂
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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