研究課題/領域番号 |
16550079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大木 章 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20127989)
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研究分担者 |
高梨 啓和 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (40274740)
中島 常憲 鹿児島大学, 工学部, 教務職員 (70284908)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 廃棄物再資源化処理 / メタン発酵 / ヒ素 / アンチモン / スペシエーション / 試料前処理 / 原子吸光分析 / 原子蛍光分析 |
研究概要 |
生体試料をヒ素スペシエーション法の一つであるHPLC-水素化物発生原子蛍光分析(HPLC-HGAFS)に供するための前処理について検討した。種々の認証標準物質(魚肉、プランクトン、下水汚泥など)を用いて、抽出溶媒の選択を中心に前処理法の最適条件を求めた。従来法ではアルセノベタイン(AsB)以外のヒ素種の回収率がよくなかったが、リン酸水溶液を抽出溶媒に用いると、AsBのみならず無機ヒ素(As(III)およびAs(V))、モノメチルヒ素(MMA)、ジメチルヒ素(DMA)についても良好な回収率が得られた。別法のヒ素スペシエーションである超低温捕集-水素化物発生原子吸光分析(CT-HGAAS)についても検討し、同一試料についてHPLC-HGAFSとほぼ同様の結果が導出できることを見出した。これまでにCT法とHPLC法を比較した研究例は少なかったが、本研究において両者の特徴を明確にした。CT法はHPLC法に比べて操作が簡単であるという優位性があるが、同等の結果が出せることを証明した。試料中の全ヒ素量を測定するための前処理法として、マイクロ波照射を用いる酸分解についても検討を行い、固体試料中のヒ素およびアンチモン定量のための最適条件を確立した。この結果はTalanta誌に投稿し、現在印刷中である。メタン発酵汚泥中に外部的にDMAであるジメチルアルシン酸やAsBを添加し、発酵過程における汚泥中のヒ素スペシエーションをHPLC-HGAFSを用いて行った。メタン発酵の進行とともに、DMAはAsBにメチル化され、AsBは気化性のトリメチルアルシンに変換され、気相中に移行することを明らかにした。アンチモンのスペシエーションについては、CT-HGAASを用いて試み、トリメチル態と無機態を分別定量できることを明らかにした。
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