研究課題/領域番号 |
16590220
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 富山大学 (2005-2006) 富山医科薬科大学 (2004) |
研究代表者 |
五味 知治 富山大学, 生命科学先端研究センター, 助教授 (40135033)
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研究分担者 |
小川 宏文 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (30111743)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | アデノシルホモシステイン / アデノシルホモシステイナーゼ / 反応機構 / 自殺様反応 / 部位特異的変異導入 / 立体構造 / 薬剤標的 / AHCYL / NAD結合 / X線解析 |
研究概要 |
アデノシルホモシステイナーゼにおける酸化還元反応と加水分解反応の統合機構をより明確にして酵素触媒に関してより深く理解するとともに、本酵素を標的とした各種薬剤の分子設計への指針を得ることを目的として解析を行い、以下のような成果を得た。 1.触媒残基と反応機構の解析 別途共同研究を進めている結晶構造解析により、変異酵素K185NのNAD^+型酵素のアデノシン複合体の立体構造が解明された。その構造をふまえた変異導入解析を行い、その結果を合わせて詳細な反応機構をまとめ、学会発表するとともに論文として公表した。 2.自殺様反応とヌクレオシダーゼ活性との関連 NADH型酵素によるアデノシンの分解反応の化学量論的検討の結果、生成物アデニンは酵素に結合したままで、酵素はターンオーバーしていないと推定された。ヌクレオシダーゼへの変換には基質類似体に加えて補酵素類似体の検討も必要と考えられる。生成物の同定は、酸またはアルコール抽出物によるため、抽出過程でアデニンが生成するような中間体が形成されている可能性がある。 3.本酵素類似蛋白質の解析 研究過程で、アデノシルホモシステイナーゼの類似蛋白質として報告されたAHCYLの解析が本研究の遂行に有用であるとの着眼を得た。AHCYLは、本酵素と相同性を示す領域とN末端100残基程度の高親水性領域から成り、免疫系抗原提示細胞の分化やイノシトールリン酸系の情報伝達に関与すると報告されているが、その酵素学的な検討はほとんどなされていない。その一次構造を詳細に検討した結果、我々が解明した4残基の触媒残基と補酵素・基質結合に関する主要な残基は保存されていることが判明した。そこで、AHCYLの大腸菌での発現系を確立し、蛋白質化学的・酵素学的解析を進め、AHCYLがその機能を反映すると思われる非常に特徴的な構造を持つことを示し、論文としてまとめた。
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