研究課題/領域番号 |
16659134
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
玉腰 暁子 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90236737)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 分子疫学コホート研究 / マニュアル / モニタリング |
研究概要 |
分子疫学コホート研究では、多数の健康者を対象に長期にわたり追跡を行い、開始時点でのさまざまな生活習慣の違いや生体試料(血清ならびにDNA)測定結果がその後の疾病発生/死亡にどのように複合的に影響を及ぼすかを検討する。科学技術・IT技術の発展により、このような研究が可能になってきたが、人を対象とし、健康に関わるさまざまな情報を収集、長期にわたり保管し、追跡により疾病発生/死亡を把握するためには、適切な情報の管理ならびに対象者を含む社会への説明を必要とする。そこで、中国の研究者を訪問し、隣国の研究実態を把握した。さらに、現在日本で行われている分子疫学コホート研究8箇所を訪問(1箇所は質問項目を送付し、研究者が回答)し、実態を調査した。その結果、1.社会・対象者の理解を得るための努力はされつつある、2.研究の規模や期間が研究資金に左右されるため、合理的かつ長期的な計画を立てることが困難である、3.研究開始後のモニタリングシステムがない、4.運営組織事務局、広報窓口、審査機関、試料管理組織、監視機関などを備えているところは少ない、ことが明らかとなった。質の高い成果を得るための研究を実施するには、(1)合理的な研究計画の立案、(2)それを実現するための資源(研究資金、組織プログラム)の確保、(3)実施中のモニタリングシステムの確立が必要と考えられた。別にがん特定の疫学領域で行われている市民シンポジウムに参加した一般市民を対象に研究に対する意識調査を行った。これら知見を総合すうることで、分子疫学研究プロトコール作成のための手順書、倫理審査申請時に必要な項目のチェックリスト、個人情報保護対策方法をまとめたマニュアル案を作成することが可能となった。
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