• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

有限の合理性を前提とした会計情報開示に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16730229
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 会計学
研究機関北海道大学

研究代表者

久保 淳司  北海道大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (70322790)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード1株当り利益 / 有限合理性 / 会計情報開示 / 情報セットアプローチ
研究概要

会計情報利用者の情報処理能力に限界があるため,すなわち,合理性に限界があるため,一定量以上の情報が付加されても,その付加された情報は意思決定に有用なものにはならない。むしろ,人類が進化過程で身につけたヒューリスティックによる意思決定を喚起してしまい,意思決定にとって悪影響を及ぼすものになる。合理性に限界のある利用者を前提にした場合の会計情報の開示システムが必要である。
平成16年度までの一連の研究によって,会計情報の量的拡大は必要である,しかしながら,過剰な情報は会計情報利用者の意思決定に悪影響を及ぼす可能性がある,したがって,情報の量的拡大が過剰情報に結びつかない手だてが必要であるということまでは明らかになっていた。そして,2つの会計情報開示システムを並行させることによって解決可能である可能性を示してきた。すなわち,1株当り利益のような「要約数値情報」と,「アクセス可能性」が確保されたデータベースという2つの会計情報開示システムの並行稼働である。
本年度は,とくに会計上開示システムの「核」としての機能を担う1株当り利益に関して重点を置いて,有限合理性を前提とした会計情報開示の体系を考察した。この考察を通じて,以下の点が明らかになった。
1.核の存在が会計情報開示システムを円滑化する。
2.核は恣意的に選択されうる。しかし,いったん選択されると容易には変更できない。しかも,いったん核として選択された情報は,会計情報開示システム全体の意味内容に対する影響を強め,やがて会計情報開示システム全体の意味内容を支配する。
3.1と2より,核の情報が社会的適合性を失っても,会計情報開示システム全体が防波堤となるため,核情報のみを単独で除去することは困難である。核情報の排除のためには,会計情報開示システム全体の交替という大きなコストを要する。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 1株当り利益と損益計算書の融合までの過程2005

    • 著者名/発表者名
      久保淳司
    • 雑誌名

      経済学研究 55・1

      ページ: 50-72

    • NAID

      110004470347

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 1株当り利益の会計数値化2005

    • 著者名/発表者名
      久保淳司
    • 雑誌名

      経済学研究 55・2

      ページ: 41-64

    • NAID

      110004470334

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi