研究課題/領域番号 |
17026040
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
中川 真一 独立行政法人理化学研究所, 中川独立主幹研究ユニット, 独立主幹研究員 (50324679)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ノンコーディングRNA / Gomafu / ヘテロカリオン / ノックアウトマウス / 核 / mRNA / 核マトリクス / 輸送 / 核マトリックス / 網膜 / 神経節細胞 / スペックル / イントロン / poly A |
研究概要 |
我々は、中枢神経系の層構造の形成時に細胞タイプ特異的な振る舞いを制御する遺伝子を同定するために、それぞれの細胞タイプで特異的に発現している遺伝子を単一細胞サブトラクション法を用いて同定して来た。その過程で、通常のmRNAと異なり転写産物が核マトリクスに多数のスポットとして観察される、全長9kbのユニークなmRNA型ノンコーディングRNAを同定し、その特徴的な核内局在からこの遺伝子をGomafu(胡麻斑)と名付けた。本年度はGomafuの性質についてより詳細な解析を行なった。まず、GomafuをHelaやNeuro2Aなどの培養細胞に強制発現したところ、それらの細胞でも生体内と同様に核内に局在する事が分かった。また、これらの細胞を、Gomafuを発現していない親株と融合させてヘテロカリオンを作製したところ、Gomafu RNAはトランスフェクタント由来の核でのみ観察された事から、Gomafu RNAは転写後細胞質に輸送される事なく核内に保持されている事が分かった。また、これまでに知られているXist、Air、Evflなどの核内に局在するmRNA型ノンコーディングRNAと局在を比較したところ、GomafUはユニークな場所に局在する事が分かった。また、興味深い事に、Gomafu RNAは熱処理や翻訳阻害などのストレスによって消失する事が分かった。熱処理によっても新規タンパク質の合成が阻害される事から、Gomafuは半減期の短いタンパク質によって核内に保持されている可能性が示された。さらに詳しくGomafuの生理的機能を明らかにするために、Gomafuのノックアウトマウスを作製した。生後2ヶ月でメンデル比を調べたところ、野生型、ヘテロ個体、ホモ個体が1:2:1の割合で観察された事から、Gomafuは通常の発生には必要ない事が分かった。
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