配分額 *注記 |
30,550千円 (直接経費: 23,500千円、間接経費: 7,050千円)
2007年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2006年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2005年度: 12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
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研究概要 |
環境および廃棄物に関する化学分析分野のグリーンケミストリ技術として、環境試料、廃棄物試料中の極微量成分を分析するナノ・マイクロフローLCおよびLC/MS分析技術を開発し、溶媒による環境負荷を削減する研究を行った。 1.環境試料、廃棄物試料のナノ・マイクロフローLCおよびLC/MS分析技術として、試料導入、カラム分離および検出の方法について研究し、多様な試料性状に適用可能な技術を開発した。 1.1.ナノ・マイクロフローカラムへの試料負荷(試料導入)技術の開発:100%有機溶媒試料の導入技術として前年度のマイクロフローLC/MS研究を発展させ,動的希釈による導入方法をほぼ確立した。この方法によればオクタノール・水分配係数の対数が6程度以下の化学種をほぼ定量的に分析できる。 1.2.ナノESIで感度が乏しい疎水性の化学種を検出するための、ナノLC/MSの検出技術の開発:スプレーグロー放電イオン化をマイクロフローLC/MSに適用するため,種々の構造の装置を試作し,励起アルゴンとともにプロトン化した水を多量に発生させるイオン化法を開発した。このイオン化法で,nL/minの移動相流量での高感度分析を示唆する結果を得た。 2.ナノ・マイクロフローLCおよびLC/MSに適する環境試料、廃棄物試料のサンプリング方法、処理方法の開発:臭素化難燃剤,農薬,フッ素系界面活性剤,カルボニル化合物など環境・廃棄物で重要性の高い化学種について,ミニカラム濃縮,マイクロフローLC/MSによる省溶媒分析法を検討し,従来とほぼ同等の感度と分離を得ることができた。また応用技術として,極微量の試料しか得られない試料をマイクロダイアリシス法により採取し,ナノ・マイクロフローLC/MSで連続分析し,飲料水中の有機ヒ素化合物が血液脳関門を通過して脳内に入る様子を捉えた。
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