研究課題
基盤研究(B)
動物プリオン病は感染した宿主により病態が異なる。本研究では、こうした病態の違いが、宿主が有する神経系と免疫系に依存するものと考えPrP遺伝子解析、ウシとヒツジの回腸に投射している外来性神経網の解析、免疫系細胞でのプリオンの蓄積・分解能を解析し以下の成果を得た。1.ウシ、ヒツジ、ヤギ、シカのPrP遺伝子型解析:プリオンに対する感受性を支配するPrP遺伝子の多型解析を行った。ウシとシカではPrP遺伝子内にアミノ酸置換を示す多型は検出されなかった。日本のヤギではスクレイピーに対して感受性が高い遺伝子型が多く検出された。ヒツジではスクレイピーに抵抗性を示す遺伝子型が多く検出されつつある。2.トレーサを用いたウシとヒツジでの腸管神経網の解析:ウシとヒツジの回腸遠位部にトレーサを注入し、腸管の神経網を解析した。その結果、腹腔・前腸間膜動脈神経節と脊髄神経節で多くの陽性細胞を得た。幹神経節や迷走神経での陽性細胞は少なかった。回腸にトレーサを注入した揚合は、ウシとヒツジで同様な結果を得た。一方、十二指腸にトレーサを注入した実験では、迷走神経背側核と節状神経節に陽性細胞が検出され、その傾向はヒツジで特に顕著であった。3.免疫系細胞でのプリオンの取り込みと分解性:BSE感染牛では回腸パイエル板内の濾胞マクロファージ内でプリオンの蓄積が検出されている。そこで、ウシ末梢血由来の単球培養系マクロファージでのプリオンの蓄積性や分解性を検査した。その結果、マクロファージ内では蓄積は観察されなかったが、分解性は効率に起きることが観察された。
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