凍結融解環境下における表面保護コンクリートの劣化メカニズムと耐久性評価手法
Project/Area Number |
17760365
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil engineering materials/Construction/Construction management
|
Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
阿波 稔 Hachinohe Institute of Technology, 工学部, 准教授 (10295959)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | コンクリート / 凍結融解 / 凍害 / 表面保護工法 / スケーリング / 耐久性 |
Research Abstract |
本研究は、表面被覆材および表面改質材を用いたコンクリートの凍害劣化メカニズムについて明らかにするとともに、その耐久性評価手法を提案することを目的としたものである。本年度は、凍結融解環境下における表面保護コンクリートの長期的な耐久性評価を目的として、保護材料の再塗布の効果について実験的に検討した。なお、実験に使用した表面含浸材は、珪酸アルカリを主成分とする含浸材A、表面被覆材は、アルコキシシロキサン系の被覆材D、シリカ溶液を主成分とする被覆剤Eおよび被覆剤Fの3種類である。得られた結果の概要を以下に述べる。 表面含浸材Aを用いたコンクリートの凍結融解300サイクル時点において発生したスケーリング量は、0.35kg/m^3程度であり極めて軽微なスケーリングであった。この量は、無処理のコンクリートと比較して1/4以下である。さらに、凍結融解150サイクル時点および100サイクル毎に再塗布を実施することにより、300サイクルのスケーリング量を約2/3および約1/4まで低減できることが確認される。 一方、表面被覆材EおよびFを使用したコンクリートの発生したスケーリング量は、再塗布の有無に係わらず0.1kg/m^3程度以下と極めて小さかった。しかし、被覆材Dを用いたコンクリートについては、300サイクル時で1.0kg/m^3程度のスケーリングが生じており、無処理のコンクリートと比べて、スケーリング抵抗性の改善効果は見られるものの、その効果は比較的低いものと考えられる。 以上のことから、本実験で使用した含浸材A、被覆材EおよびFは、寒冷地コンクリート構造物の長期的なスケーリング抵抗性の改善に対して極めて有効であると判断される。また、これらの材料は、定期的に再塗布を実施することにより、その劣化防止において予防保全的な機能を有することを確認した。 さらに、凍結融解環境下における表面保護コンクリートの耐久性評価手法を検証する目的で、実環境における長期暴露試験を開始した。
|
Report
(3 results)
Research Products
(14 results)