研究課題/領域番号 |
18360002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長谷川 英機 北海道大学, 名誉教授 (60001781)
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研究分担者 |
赤澤 正道 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 准教授 (30212400)
池辺 将之 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (20374613)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
17,170千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 1,770千円)
2007年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2006年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | 水素センサ / 溶液センサ / 窒化物半導体 / ショットキダイオード / フェルミ準位ピンニング / センサネットワーク / 集積化センサ / ナノ細線 / 集積回路 / 2分決定論理 |
研究概要 |
本研究では、環境にやさしく化学的に安定な表面をもつAlGaN/GaNウエハ上に、将来オンチップ集積により、ユビキタス・センサ・ネットワークに組み込み可能な集積化センサを実現するための要素技術を基礎的な立場から検討し、次の成果を得た:(1)半導体界面のモデルを概観し、AlGaN/GaNのショットキ障壁について、フェルミ準位ピンニング、障壁高、逆方向リーク電流についての問題点を指摘した。さらに電流輸送機構を、代表者らのTSBモデルで説明し、逆方向リーク電流が、酸素ゲッタリング・プロセスで大幅に減少できることを示した。(2)HEMT用AlGaN/GaNウエハ上に、触媒金属Pdを障壁とし、酸素ゲッタリング・プロセルスを施したショットキ障壁型水素ガスセンサを製作し、それが空気中・室温でかってない高感度を実現することを示した。(3)この水素ガスセンサのセンシング機構は、Pd表面で発生した原子状水素がショットキ界面で界面ダイポールを形成し、障壁高を減少させることにあり、その応答が表面反応律速であることを示した。さらにセンシングの定常および過渡応答動作を記述する数式を確立した。(4)本水素センサが高温で感度が向上することを示すとともに、他の化合物半導体と比較し、AlGaN/GaNセンサの優位性を示した。(5)水素センサの示す遅い過渡応答が、表面準位を介した電子のホッピング分散性伝導によることを示し、AlGaN/GaN高移動度トランジスタの電流コラプスの新モデルを提案した。(6)電解液ゲート型AlGaN/GaNトランジスタを用いたpHセンサを試作し、その閾値シフトがNernstの式で与えられる理想特性に近いことを示した。さらに、バイオセンサ応用への問題点を指摘した。(7)ナノ細線ネットワーク形ヘキサゴナルBDD情報処理回路方式を用いたセンサのオンチップ集積化に向け、集積化基本構造、基本センサ・ブリッジ、センサ・アレイの構成法、AlGaN/GaNナノ細線ネットワークのMBE選択成長法、オンチップアンテナとRFフロント・エンドの集積方式を提案・実証した。
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