研究課題/領域番号 |
18390325
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
西岡 健 北海道大学, 医学部, 教授 (80271659)
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研究分担者 |
安田 元昭 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (90239765)
芳賀 永 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (00292045)
本間 明宏 北海道大学, 病院, 講師 (30312359)
堤 香織 北海道大学, 医学部, 助教 (80344505)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
9,750千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | p53 / apoptosis / 放射線 / 放射線感受性 / 転写因子 / ATF5 |
研究概要 |
マウス繊維芽肉腫細胞株QR s P細胞に10Gyの放射線照射を施行し、生存したコロニーから24株をクローニングした。これらに対しさらに10Gy照射したところコロニーの出現のしかたはまちまちであり、母集団の中には放射線高感受性のものもあれば抵抗性のものもあることが判明した。このうち最も抵抗性の株(10-1IRと命名)と最も高感受性の株10-5IRについて様々な角度から相違点を見つけ出した。まず親株との間でそれぞれc DNAアレイを行った。またIR群それぞれをC57BL/6マウスに細胞移植を行ったところ造腫瘍能には変わりがないことが判明した。この腫瘍から細胞株を再び作成し親株との間で2回目のc DNAアレイを施行した。この計4回のアレイデータから、それぞれ親株と似ているもの、異なるものを抽出し、さらにそれらの遺伝子群について10-1IRと10-5IRの間で異なる遺伝子を70個検出した。このなかには転写因子であるATF5が存在した。放射線照射をmimicするためp53を強制導入して親株と10-5IRの細胞死分画をフローサイトメーターみたところ、親株で7%、10-5IRで25%と明らかに10-5IR細胞においてp53によるアポトーシスが多く見られた。次にATF5を10-5IRに強制導入しコロニーアッセイによる10Gy照射後の生存コロニー数、フローサイトメーターによるアポトーシスの文画を調べたところいずれも、放射線に対する耐性を獲得した。次にATF5とp53を共導入しp53のレポーターアッセイをおこなったところp53の転写活性が有意に低下していることが観察された。以上の結果からATF5はなんらかの機構を介してp53に対し抑制的に働く遺伝子であることが判明した。
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