研究課題/領域番号 |
18540085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
山下 靖 奈良女子大学, 理学部, 准教授 (70239987)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,150千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 点配置空間 / 双曲幾何 / クライン群 / オートマティック群 |
研究概要 |
(1)非双曲オートマティック群の構造に関する研究(研究協力者:中川義之氏・田村誠氏) 幾何学的な手法により無限離散群の構造を研究する幾何学的群論において、双曲群は基本的な対象である。無限離散群の代表的な例である閉3次元多様体の基本群においては、その群が双曲的でない場合に階数2の自由アーベル群をその部分群として含むことが明らかになりつつあるが、より一般の群において類似の現象が成立するかどうかを調べるのは興味深い問題である。双曲群にならない群の代表例としては、研究題目にある曲面の写像類群を上げることができる。本年度の研究において、双曲的でない群がさらに特別なオートマティック構造を持つ場合に、上で期待された性質を持つかどうかの考察を行った。 (2)穴あきトーラスの特性多様体上への写像類群の作用に関する研究(研究協力者:Tan Ser Peow氏) 穴あきトーラスの上の幾何構造全体を記述する空間である擬フックス空間は、従来「型を保つ」と呼ばれる一番きいな場合について様々な研究がなされてきていたが、この条件をはずした場合の研究はこれまで十分なされてこなかった。ただし後者においては写像類群の作用に関して今までに知られていない新たな現象が期待されている。本研究代表者は研究協力者とともに、計算機実験を用いた実験的手法によりこの未知の世界にアプローチし、これまで予想されていたことに関して実験により反例を与えるなどの成果を得ることができた。また、コンピュータグラフィックスにより擬フックス空間の視覚化にも取り組んだ。
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