研究課題/領域番号 |
18659345
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久下 裕司 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (70321958)
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研究分担者 |
河嶋 秀和 京都大学, 医学研究科, 助手 (70359438)
天満 敬 京都大学, 薬学研究科, 助手 (90378787)
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研究期間 (年度) |
2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | マイクロ・ナノデバイス / 医療・福祉 / 放射線 / 薬学 / 有機化学 |
研究概要 |
本研究では、マイクロリアクタを用いる合成技術をポジトロンプローブ合成に応用することにより、簡便・迅速な標識合成法を確立し、チップ型自動合成装置開発の可能性を探ることを目的とし、以下の検討を行った。 すなわち、反応系の制御に優れたマイクロリアクターを用いることで、PET用ドパミンD2受容体イメージング薬である[11C]ラクロプライドを短時間内に効率的に合成しうるか否かを検討した。 マイクロリアクターには、Y字型チャネル構造のチップ(200um(W)×20um(D)×250mm(L))を用いた。原料としてデスメチルラクロプライド(2mg/800ul)と[11C]ヨウ化メチルの各DMSO溶液を用意し、これを2つの注入口からそれぞれ導入し、反応させた。チップの出口より採取した反応液をHPLCにて分析し、[11C]ラクロプライドの収率を算出した。また、原料の注入速度、反応温度と収率との関係を検討した。 その結果、マイクロリアクターでの室温における収率は20secで11.7±4.3%、60secで14.5±2.3%であり、短時間での高収率、かつ良好な再現性を認めた。一方、60℃における収率は、20secで20.3±2.0%であり、加温による収率のさらなる上昇を認めた。 以上の結果は、マイクロリアクターを用いた効率的な[11C]ラクロプライド合成を示すものであり、本システムを応用することで、今後放射性プローブを簡便に供給できる可能性が示された。
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