研究課題/領域番号 |
19520329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
長崎 郁 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (70401445)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2009年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2008年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | コリマ・ユカギール語 / シベリア / ロシア / 危機言語 / 記述言語学 |
研究概要 |
本研究課題は、北東シベリアのコリマ川上流域で話されるコリマ・ユカギール語について、現地調査による一次資料の収集と整理・分析をおこなうこと、さらに、一次資料の整理・分析と整理にもとづき、文法の記述研究をおこなうことを目的としたものである。研究実施期間の4年の間に、ロシア、マガダン州およびトムスク州において4度の調査を実施し、コリマ・ユカギール語の言語資料と日本国内では入手困難な文献資料、また、ソ連時代の現地少数民族の言語状況に関する資料を収集した。本研究により得られたこのような一次資料は、コリマ・ユカギール語が存続の危機に瀕していること、すなわち、流暢な話者が少数の高齢者に限られていることから考えて、非常に高い価値を持つものと言える。 記述研究に関しては、研究実施機関内に音韻論から形態論、統語論までをカバーする文法構造の全体像をまとめたほか、いくつかの個別の問題-(a)クリティック(倚辞)の認定の問題、(b)関係節構造と関係節に現れる動詞分詞形の用法、(c)いわゆる名詞句外所有の構造 ? をとりあげて考察をおこなった。これら個々の研究は、いずれもコリマ・ユカギール語の文法研究に新たな知見をもたらすものであったと言えるであろう。 今後はこの研究課題をさらに発展させ、資料の共有を図るとともに、通言語的・類型論的視点からも様々な文法現象に関する考察をおこなっていきたい。
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