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ネプリライシンを中軸とするアルツハイマー病予防・治療のための創薬標的の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21659028
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 創薬化学
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

斉藤 貴志  独立行政法人理化学研究所, 神経蛋白制御研究チーム, 研究員 (90360552)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2009年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードアルツハイマー病 / アミロイドβペプチド(Aβ) / 神経栄養因子 / ネプリライシン / MAPK / 創薬 / フォスファターゼ
研究概要

アルツハイマー病(AD)発症の主因の一つとされるアミロイドβペプチド(Aβ)。このAβを脳内で分解する主要プロテアーゼ「ネプリライシン(NEP)」の活性制御機構を明らかにすることは、脳内Aβレベルを制御する上で極めて重要である。これまでに神経栄養因子NGF,BDNF,NT-3,NT-4の作用により、NEPの活性が著しく低下する事が確認された。この機構には、MAPキナーゼ(MAPK)経路が関与していた。さらに、NEPの細胞質領域(N末端)にある5カ所のセリン/スレオニン残基のうち、ある特定のセリン/スレオニン残基のリン酸化が、NEPの活性制御に関与していることが明らかとなった。しかも、リン酸化型NEPは、細胞膜上から細胞内へと局在を変化させることも明らかとなった。これらの結果から、NEPは、N末端のリン酸化により、細胞表面からの局在が変化することで、細胞外に分泌されたAβに対する分解能が低下していることが明らかとなった。一方、NEPのN末端の脱リン酸化の効果を検討するために、フォスファターゼ阻害剤を用いた解析も行った。その結果、PP1Aとカルシニューリンの各阻害剤によりNEP活性の低下が認められた。
脱リン酸化をミミックした(リン酸化を受けない)NEPコンストラクトに恒常的活性化能があることも見出された。総じて、NEPは、細胞質領域(N末端)のリン酸化状態によって、細胞表面での活性/局在が制御されていることが明らかとなり、この機構に関わる因子が細胞表面NEP活性の増強・保持に重要であることが明らかとなった。すなわち本研究により、AD予防・治療のための新規創薬標的を見出すことができた。本成果は、現在投稿準備中である。

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Aβ分解酵素ネプリライシンによるアルツハイマー病の予防・治療戦略2010

    • 著者名/発表者名
      斉藤貴志
    • 雑誌名

      脳21 13

      ページ: 53-58

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] Aβ分解酵素ネプリライシン活性制御メカニズムの解析2010

    • 著者名/発表者名
      垣矢直雅、斉藤貴志, (以下2名)
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      兵庫県神戸市
    • 年月日
      2010-12-07
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

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