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ハイドロダイナミック遺伝子導入法による遺伝子治療ーイヌ血友病モデルでの検証ー

研究課題

研究課題/領域番号 22890064
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 応用薬理学
研究機関新潟大学

研究代表者

上村 顕也  新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (00579146)

研究期間 (年度) 2010 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
3,146千円 (直接経費: 2,420千円、間接経費: 726千円)
2011年度: 1,508千円 (直接経費: 1,160千円、間接経費: 348千円)
2010年度: 1,638千円 (直接経費: 1,260千円、間接経費: 378千円)
キーワード遺伝子治療 / ハイドロダイナミック遺伝子導入法 / 肝臓 / 非ウイルスベクター / 大動物 / 血管造影手技 / 血友病 / 凝固活性
研究概要

本研究は、ハイドロダイナミック遺伝子導入法を用いた、ヒトに対する遺伝子治療法の実現のため、遺伝子注入器の開発と、安全性、有効性の検証することを目的としている。昨年度からの本研究費による助成によって、以下の研究成果が得られた。
1.大動物、特にイヌの肝臓、筋肉に対する適切な注入パラメーターの設定:昨年度より引き続き、血管造影手技によりイヌの各肝静脈、大腿静脈に遺伝子注入カテーテルを挿入し、設定した注入圧、量、速度などの各パラメーター下で、ルシフェラーゼ発現プラスミドを遺伝子導入し、その導入効率と安全性を検証した。この結果、イヌの下肢筋肉、肝臓に対する最適な遺伝子導入パラメーターが設定された。
2.長期遺伝子発現効果の検証:上記のパラメーター下で、実験用雑種犬5頭に対し、ヒト凝固因子IX番発現プラスミド、ヒトアルファワンアンチトリブシン(hAAT)発現プラスミドをハイドロダイナミック法で遺伝子導入した。安全性の観点からは、注入時の一時的な肝逸脱酵素の上昇以外には、血液生化学的検証でも、安全性に問題を認めず、同一動物に対し、異なる遺伝子を導入しても、その成長にも問題を認めなかった。遺伝子導入効率の観点からは、ヒト凝固因子IX番欠乏血漿に対する凝固補完活性値は、導入前の4.6%から2週間で51.4%に上昇し、治療域レベルは10週にわたり維持され、血友病Bに対する治療効果が示唆された。hAAT導入では1週後には、ネフェロメトリー法による測定で、血清hAATが253μg/mlまで上昇し、効率的な遺伝子導入が確認された。
3.注入システムの改良:昨年度に引き続き、理想的な肝実質内圧と時間曲線を再現するフィードバックシステムを組み込んだ電動モーター式の注入機を作製し、動物実験によりで有効性を検証している。
以上の結果から、大動物においてハイドロダイナミック遺伝子導入法が安全、かつ効率的に応用が可能であることが示された。また、臨床診療で利用されている、血管造影手技と組み合わせることによって、より臨床応用に近づくことが示唆された。今後は、よりヒトに近いモデル動物として、霊長類での検証が必要不可欠であると考える。本研究の一部はピッツバーグ大学薬学部との連携研究として実施された。

報告書

(2件)
  • 2011 実績報告書
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Intracellular gene transfer in rats by tail vein injection of plasmid Dna2010

    • 著者名/発表者名
      Zhou T, Kamimura K
    • 雑誌名

      AAPS J.

      巻: 12 ページ: 692-698

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] IVRによるハイドロダイナミック法を用いた遺転子治療の実現に向けて2010

    • 著者名/発表者名
      上村顕也
    • 学会等名
      第14回日本肝臓学会大会
    • 発表場所
      パシフェコ横浜
    • 年月日
      2010-10-14
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [産業財産権] 時間-脈管内圧制御に基づく細胞内薬物送達システム及び細胞内薬物送達方法2010

    • 発明者名
      須田剛士、上村顕也、尾田雅文
    • 権利者名
      新潟大学
    • 出願年月日
      2010-06-15
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

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公開日: 2010-08-27   更新日: 2016-04-21  

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