衛星観測海面塩分データの精度評価・誤差特性の解明と全球水循環研究への応用

研究課題番号:23310001

代表者

  • 2011年度~2013年度

    • 江淵 直人
    • 研究者番号:10203655
    • 北海道大学・低温科学研究所・教授


この研究課題のドキュメント

研究課題基本情報(最新年度)

  • 研究期間

    2011年4月1日~2014年3月31日(予定)

  • 研究分野

    環境動態解析環境動態解析

  • 審査区分

    一般

  • 研究種目

    基盤研究(B)

  • 研究機関

    北海道大学

  • 配分額

    • 総額:18980千円
    • 2011年度:6760千円 (直接経費:5200千円, 間接経費:1560千円)
    • 2012年度:5980千円 (直接経費:4600千円, 間接経費:1380千円)
    • 2013年度:6240千円 (直接経費:4800千円, 間接経費:1440千円)

研究概要(最新報告)

本研究では,史上初めて行われた本格的な塩分観測衛星ミッションであるAquariusの観測データを解析し,海面塩分の観測精度の評価と誤差の特性を調べることを目的としている.今年度は,昨年度に引き続き,得られた海面塩分の観測データを,係留ブイ,アルゴフロート,船舶観測,海洋データ同化モデル出力などのデータと比較することにより,観測精度の評価を行うとともに,誤差の特性を調べた.その結果,現在,作成・配布されている改良版の最新のデータを用いれば,水温 5度以上,風速 15 m/s 以下の条件では,単一の観測で,残差の標準偏差が 0.45 psu 程度,150 km かつ1ヶ月平均で 0.28 psu 程度と,目標観測精度(150 km, 1ヶ月平均で誤差 0.2 psu)に近づいていることが明らかになった.また,以前のデータで指摘されている数ヶ月~1年程度の時間スケールのドリフトは大幅に軽減されていることが示された.しかしながら,現在のデータでは,銀河等からの放射の反射の補正に問題があり,ascending/descending の軌道で有意なバイアスを持ち,かつ,それが季節変動していることも指摘された.衛星で観測された海面塩分(深さ数 cm に相当)とアルゴフロートの観測値(深さ 5 m 前後)の差を調べたところ,その全球分布や季節変動は,降水の分布と非常によく対応していることが分かった.この結果は,衛星観測によって得られた海面塩分のデータが,全球水循環に果たす海洋の役割を明らかにしていくために役立つ可能性を示していると考えている.

現在までの達成度(最新報告)

  • 区分

    (2) おおむね順調に進展している

  • 理由

    当初計画通り,衛星観測塩分データおよび現場観測データが入手および解析を行っており,塩分の観測精度の評価,誤差特性の抽出,散乱断面積の入射角・風速・風向依存性の検討,全球水循環研究への応用の可能性の検討などが,順調に進んでいるため.

今後の研究の推進方策(最新報告)

次年度も,本研究の成果を衛星観測データ処理・配布機関に送り,今後のアルゴリズム改良に貢献する.また,改良されたアルゴリズムで再処理されたデータについて引き続き精度評価と誤差特性の解明を行う.観測精度がある程度のレベルに達したので,全球水循環の研究への応用についてさらなる検討を行うとともに,研究の総括と論文作成を行う.研究計画に大きな変更はない.

このページのURI

http://kaken.nii.ac.jp/d/p/23310001.ja.html